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こんにちは、たんぽぽ母ちゃんです。
北海道の道央地区で、趣味の家庭菜園をしています。
みなさん、トマトの斜め植え(寝かせ植え)ってご存知ですか?
トマトの茎を地面に付けて植え付けることで、 茎から不定根が増え、根が増えることで株が元気に育つ、 というものです。
うちでも試しにやってみたところ、 たしかに元気に育っている気がします。
今回は、トマトの斜め植え(寝かせ植え)について、 そのメリットとデメリットをまとめてみたので、 参考にしてみて下さい。
この記事の内容
トマトの斜め植え(寝かせ植え)のメリットとデメリット
◯寝かせ植えと斜め植え
寝かせ植えは、植え付け時、苗を寝かせて植えます。
茎部分を地面に埋めるように植えるのがポイントです。
通常であれば、根は下からしか伸びませんが、トマトの場合、 茎を地面に付けておく(湿度の高い環境におく)だけで、 簡単に発根します。
これを利用して、地面に埋めた茎から不定根を発生させ、 根張りを良くしようというのが、寝かせ植えになります。
斜め植えも、同じ理由で苗を斜めに植えるものですが、 斜め植えよりも、寝かせ植えのほうが、 より土につく茎部分が多くなります。
○斜め植えと寝かせ植えの比較
野菜は、地温が高い場所のほうが、より根が元気に育つそうです。
そのため、なるべく地表の温度が高い位置に、浅植えにするのが、根張りを良くするポイントだそうです。
これを踏まえると、どうせやるなら斜め植えよりも、より浅い位置に苗を置くことになる寝かせ植えのほうが、メリットが大きい気がします。
茎が地面に埋まる面積も、寝かせ植えのほうが大きくなりますね。
◯ 寝かせ植えのやり方
- 植え付け場所に、植え穴を横に長めに、浅めに掘ります。
- 植え付け場所にまずたっぷり水をやり、土を湿らせておきます。
- 畝に対して平行に苗を置き、根と茎の部分に土をかけます。
- 土を軽く押さえ、植え付け終了です。
- 2、3日で自然と苗の先端が起き上がってくるので、
起きてきたら支柱に結んでやります。
- 茎から根を発生させるため、苗は節間の開いた、
ひょろひょろ苗の方が良い。 - 葉は土に埋まると腐るので、葉は事前に切り取り、
切り口を乾かしておくと良い。
◯寝かせ植えのメリット
寝かせ植えでは、以下の効果が期待できます。
- 不定根が増え、根張りが良くなる。
- ひょろひょろ苗の場合、風で倒伏するのを防ぐことができる。
- 自然と浅植えになり、地温の高い場所で根が育つので、
根張りが良くなる。
茎から根が出ることで、通常よりも根の数が増えます。
植物の成長は、根の成長に比例するので、 初期にしっかりと根が育つと、 最終的にしっかりとした株になるでしょう。
また、育苗に失敗し、 苗をひょろひょろにしてしまう場合がありますが、 ひょろひょろ苗では風に弱く、折れやすくなってしまいます。
寝かせ植えをすることで、 風による倒伏を防ぐ効果も期待できるでしょう。
そして根の成長に大切なのが、地温です。
寝かせ植えにすることで、自然に浅植えになり、地表に近い、 地温の高い位置で、根が元気に育つことができます。
◯寝かせ植えのデメリット
斜め植えでは、 以下のようなデメリットもあるので注意しましょう。
- 地面からの雨水の跳ね返りにより、葉や傷口から病気にかかる可能性がある。
- 接木苗ではやらないほうが良い。
野菜が病気にかかる場合、雨水の跳ね返りによる、 泥水が葉や茎の傷口から侵入して病気になることが多いです。
下葉の葉かきをし、傷口をしっかり乾かしておくことで、 ある程度予防することは出来ると思いますが、 通常の植え方よりも病気のリスクがあることを覚えておきましょう 。
また、根から感染する、土壌病などの病気に強い植物に接木した、 接木苗の場合は、斜め植えはやめたほうが良いでしょう。
寝かせ植えではトマトの茎部分から根が出るので、 接木部分よりも上から根が出てしまっては、 接木苗を使う意味がなくなってしまいます。
◯プロの農家の場合の植え方は?
ここまで寝かせ植えを紹介してきましたが、 これは一部の人たちの間で「良いらしい」と
行われているものです。
あるトマト農家さんが斜め植えを推奨し、 野菜栽培の記事になっているのを見て、 うちでもためしてみました。
多くのプロの農家さんのトマトの植え付けで行われる工夫は、 浅植えだけなのだそうです。
私が聞いた、他の農家さんのトマト植え付けのポイントは、 以下の通りです。
- 浅植えにする
- 植え付け後は一週間水をやらない
- ビニール行燈で葉の水分蒸散を防ぐ
浅植えの具合は、 ポットの3分の1が地面から出るくらいだそうです。
詳しくは、以下の記事にも書いています。
◯寝かせ植えの結果は?
我が家では今年、ミニトマトを種から育苗しました。(>>>スーパーのトマトから種を採って育ててみたら)
種まき時期はまだまだ寒い北海道、育苗装置もない我が家は、 窓際での栽培です。
予想通り、まあまあな徒長苗が出来あがりました。
5月中旬、下葉も付いたまま、雑に根と茎を土に埋め、 中玉とアイコ、2株のトマトを植え付けました。
現在8月下旬、植えた2株はかなり元気に育っています。
一応購入苗(黄色いトマト)も同じ畝で育てたのですが、寝かせ植えの効果か、成長は歴然でした。
品種もあるかもしれませんが、寝かせ植えをした自家製の徒長苗のほうが、枝先まで実付きも良く、 根がかなりがっしり張っているように感じます。
購入苗のほうは、実付きも少なく、全体的に小さめです。(しかし、甘さは一番甘かったです)
違う品種での比較ですので、 真偽ははっきりしない部分もありますが、 少なくとも寝かせ植えによって成長が悪くなるようなことはありま せんでした。
まとめ
病気のリスクがある、とのことでしたが、 我が家の場合は元気に育ちました。
茎が伸びてからの下葉かきや、植え付け時の天気(晴天が続くこと)などを気をつければ、 問題なく育つように思います。
我が家は風の強い地域ですが、 根の成長する時期には苗が寝ていたため、 根が張る前に風で倒れる、 というようなこともありませんでした。
我が家的には徒長苗を活かすことができ、風にも強い寝かせ植え、 かなりおすすめです。
今度はああしてみよう、こうしてみようと色々試してみるのも、 家庭菜園の楽しみでもあります。
寝かせ植えを知らなかった方は、まずご自分の畑で、 一度試してみてはいかがでしょうか?
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