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障害児がご飯を食べない原因は?〜摂食が苦手なお子さんにおすすめのスプーンや食器〜

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こんにちは。重度障害児の母、たんぽぽ母ちゃんです。
 
障害のあるお子さんの場合、摂食(食事を摂ること)が苦手なお子さんも多いと思います。
 
我が家でも、摂食に関してはかなり苦労しときました。
 
うちの子は過敏性が強く誤嚥もあり、今でも訓練をしながら少しずつ練習をしています。
 
今回は、色々と工夫したり試行錯誤しながら我が家が試してきた摂食指導や便利な食器などをご紹介したいと思います。

◯障害児が摂食が苦手になる原因

障害のあるお子さんが摂食を苦手とする場合、考えられる原因を挙げてみます。
 
  • 口まわり(触覚)への過敏性
  • 味覚の過敏性
  • 温度への過敏性
  • こだわりが(好き嫌い)強い
  • 食事の認識ができない
  • 他のことが気になっている
  • 食事の機能が未発達
  • 誤嚥がある

•口まわり(触覚)への過敏性

障害児の場合、脳の発達の偏りにより、口まわり、顔まわりを触られることへの過敏性が
大きいことがあります。
 
お子さんが頭や顔を触られるのを嫌がるようなら、過敏性が強く、スプーンが口に触れるのがいやなのかもしれません。
 

•味覚の過敏性

障害児の場合、味に対しても苦手が強いことが多いです。
 
すっばい、甘いなど、特定の味に対する過敏性が強い場合もあるでしょう。
 

•温度への過敏性

温度に敏感なお子さんもいます。うちの子も、人肌くらいの温度でなけばものすごく嫌がり食べませんでした。
 

•こだわり(好き嫌い)が強い

自閉傾向の強いお子さんでは、こだわりや極端な偏食がある場合があります。
 
ポテチしか食べない、特定のジュースでしか水分を摂れないという子も多いです。
 

•食事の認識ができない

言語や認識能力が未発達の場合、そもそも「食事」という概念が育っていないのかもしれません。
 
本人にとっては、食事が口に物を入れられる嫌なことという認識になっているのかもしれません。
 

•他のことが気になっている

音や視覚にも過敏性がある場合、食事以外の他の事に気を取られている場合があります。
 
テレビの音が気になって食べられない、照明が眩しすぎて食べられない、また外出先などで賑やかな場所だと食べられない、といった場合もあるでしょう。
 

•食事の機能が未発達

赤ちゃんが話初めは上手く話せないように、食事に使う口内の細かい筋肉などにも発達段階があります。
 
この口腔機能が未発の場合、なかなか上手に食べることができません。
 
通常であれば無意識に行う、スプーンを口に運ぶ、唇でとらえる、舌で食べ物を左右に動かすといった動作も、発達に偏りのあるお子さんの場合には難しくなってしまいます。
 

•誤嚥がある

食事機能の未発達や麻痺などによって誤嚥がある場合があります。
 
誤嚥がある場合、飲み込む動作に問題があるので、食形態を工夫する必要があります。
 
とろみ剤でとろみを強めにつけてやると、少し食べやすくなるようです。
 

◯摂食が苦手な場合の対処法

摂食が苦手な場合、以下の方法をためしてみてください。
  • スプーンを変えてみる
  • 食形態を変えてみる(とろみをつける)
  • ビデオを見せてみる
  • なるべく楽しい雰囲気作り
  • 好きなものから練習
  • 専門家へ相談
  • 経管栄養の導入

•スプーンを変えてみる

口周りに過敏性がある場合は硬い金属のスプーンよりも、シリコン製のスプーンのほうが受け入れやすくなります。
 

•食形態を変えてみる(とろみをつける)

現在の食形態が発達段階に合っていない場合、上手く食べることができません。
 
無理をせず、形態を下げてとろみをつけるなど、食べやすい工夫をしてあげましょう。
 

•ビデオを見せてみる

うちの子の場合は、好きなお母さんと一緒のビデオを見ると、そちらに集中することで過敏性が薄くなるのか、ご飯を口に入れることができました。
 
食事中にテレビを見せたくないという方もいらっしゃると思いますが、過敏が強くて食べれないという場合には試してみてください。
 

•なるべく楽しい雰囲気作り

自分で食べることができない障害児にとっては、どんな味でどんな温度のものが口に入れられるのが予想出来ず、食事が恐怖になってしまうこともあります。
 
食事は楽しくて美味しいもの、とお子さんが感覚で分かるよう、なるべく楽しい雰囲気作りを続けていくようにしましょう。
 

•好きなものから練習

栄養バランス良く食べて欲しいと思うものですが、食べられるものがあるなら、最初は好きなものだけでも大丈夫だと思います。
 

•専門家へ相談

STや接触外来などの口腔機能訓練の専門家に意見を聞くことも大切です。時にはお子さんの口腔機能について検査等も行ってくれます。
 

•経管栄養の導入

栄養がどうしても足りない場合は、より効率的に栄養を取れる経管栄養を病院から処方してもらうこともできます。(ラコールエネーボなど)
 
味はかなり甘いドリンクなので、うちの子が初めて飲んだ時にはご飯より喜んで飲んでいました。
 
また、どうしても口からの摂取が難しい場合には、我が家のように経鼻経管(鼻から胃に管を入れる)という道もあります。
 
最初は抵抗があるかもしれませんが、管から栄養が入る安心感があるため食事のストレスは減り、また少しずつ練習していくことで、食べられるようになれば管を抜けるようにもなるかもしれません。
 

◯おすすめの食器やスプーン

  • シリコンスプーン
  • 曲がるスプーンとフォーク
  • 押すと出てくる容器付きスプーン
  • 机にくっつく食器

•シリコンスプーン

シリコンスプーン
うちの子は硬い金属のスプーンにはものすごく抵抗があったのですが、シリコンのスプーンだと嫌がらずに食べてくれました。
 
シリコンスプーンは様々なメーカーのものを試してみましたが、一般的に薄いものが多く、汁物をすくうのが難しかったです。
 
左が一般的な平らなシリコンスプーンです。
シリコンスプーン
このスプーンは病院の売店で見つけたものですが、他のシリコンスプーンと比べてもすくえる量も多く、とても食べさせやすいです。
 
ネットでも購入出来ます。
 

•曲がるスプーンとフォーク

障害児の摂食におすすめの食器
こちらは病院のOTの先生から勧められたものです。
 
スプーンが左右に曲がるしくみになっているので、右利きでも左利きでも使え、曲がっていることで口へ運ぶ導線が簡単になるので食べやすいのだそうです。
障害児の摂食におすすめの食器
スプーンは少し幅が広いので、小さなお子さんには大きいかもしれません。
 
うちの子は、このフォークに食べ物をさしてやれば、持って口に運ぶことができるようになりました。
 
先が丸いので、手先のコントロールが苦手なお子さんにも安心です。
 

•押すと出てくる容器付きスプーン

障害児の摂食におすすめの食器
うちの子に経鼻経管が入る前、水分の摂取がものすごく大変だったんですね。
 
その時に探して探して見つけたのがこれでした。
 
スプーンで水分をあげる場合にはひとさじひとさじすくってあげるのがとても大変です。
 
しかし、この押すと出てくるスプーンを使うようになってからはだいぶ水分補給が楽になりました。
 
当時のものはもう販売されておらず、我が家でももう使っていないので、似ている商品を貼っておきます。↓↓
 

•机にくっつく食器

机にくっつく皿
食事の練習で、自分でスプーンやフォークを持てるようになると便利なのがこの食器です。
机にくっつくさら
お皿の下に吸盤が付いていて、机にくっつけて使うことができます。
 
元々出産祝いにいただいたものだったのですが、今でもずっと使っています。
 
うちの子の場合、右手に麻痺があるのでお皿を押さえることができないため、動かないお皿はとても助かります。
 
こちらはセット品です↓↓
 

 お椀型のほうが使いやすい場合、こちらも使いやすいと思います。↓↓ 

◯摂食の相談場所

摂食に不安がある場合、どこに相談したらいいか分からない場合も多いと思います。
 
摂食の相談ができる場所は、主に以下の3箇所です。
 
  • 病院のリハビリ(ST)
  • 摂食外来
  • 訪問ST
こちらについては、長くなるのでまた後日まとめていきます。

まとめ

お子さんの離乳食やご飯作りはとても大変で、食べてくれないとがっかりしてしまいますよね。
 
私の経験からのアドバイスとしては、無理に形態を上げようと頑張りすぎないことです。
 
口内の機能が未発達の場合、頑張ってもうまく食べられないことがあります。
 
無理に嫌なもの、苦手なものを食べさせようとすれば、食事自体が嫌いになってしまいます。
 
お母さんのストレスを減らすためにも、頑張りすぎず、できるところから少しずつ練習していきましょう。
 
また、時にはSTなどの専門家の意見を聞くと、解決法が見つかるかもしれませんよ。
 
今回紹介した食器類を導入してみるのも、食べられるきっかけになるかもしれません。
 
お子さんに合いそうだと思ったら、色々試してみてください。
 
離乳食作りにお困りの場合は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
 
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