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こんにちは。重度障害児の母、たんぽぽ母ちゃんです。
障害のあるお子さんをお持ちの方は、 七五三などの家族の記念写真は撮られていますか?
お子さんに障害があると、神社へのお参りや写真館での写真撮影もなかなか難しいですよね。
今回の記事では、障害のあるお子さんの家族写真について、 私の考えを書いていきます。
この記事の内容
障害児の七五三問題。〜思い出を残してあげたい親心〜
日本には、子どもの成長に合わせた記念の行事がいくつかあり、 そのたびに家族や子どもの写真を残す、 というご家庭も多いと思います。
100日、一歳記念、七五三などではしっかりお宮参りをして、 写真館で写真を撮りたい、という方もいらっしゃるでしょうか。
最近では、 ハーフバースデイやひと月ごとの記念日まで写真に残したいという 方もいますね。
しかし、記念写真も簡単にはいかないのが障害児です。
◯障害児が写真を撮れない理由
障害のあるお子さんが写真を撮るのが難しい理由には、 お子さんそれぞれの様々な問題があります。
- 笑わない
- 入院中である
- 身体が弱い
- 泣いてしまう
- 暴れてしまう
- 衣装を着れない
- 衣装を汚してしまう
- じっとしていられない
これらは、我が家にも全て当てはまる理由です。
第一子だった息子は、生まれてすぐに病気が発覚し入院になり、 一歳半で退院するまでは記念日も何もお祝いしてあげることができませんでした。
親とも目が合わないくらいですから、 写真で正面を向くなど無理な話です。
おまけにとにかく泣いてばかりいる息子。
小さいうちは写真どころか外出もままならないくらいでした。
大きくなると噛み癖が出てきて、服の裾や袖、 手に持ったものなどは何でも噛んでいました。
これでは借り物の衣装を借りることも無理ですよね。
息子が5歳の頃、下の娘も3歳になり、 一度だけ頑張って家族写真を撮ったことがあります。
衣装は借りずに自作リメイク。
中古の安い袴を買い、後ろをジャキジャキと切り裂き、 マジックテープで脱ぎ着できるようにしました。
まだまだ外だと泣いてしまう息子でしたが、 当日は必死にあやしながら、機嫌の良い一瞬のすきに、 持ってきた袴をさっと着せ、 ほんの数分でどうにか写真を撮りました。
もちろん、息子はすぐに泣き出し、早々に写真館を後にしました。
どうにか家族写真を撮ることができ嬉しかったのですが、 その心労たるやひどいもので、「家族写真は最初で最後」 と心に誓ったのでした。
◯家族写真を残す意味
我が家のように、障害のあるお子さんの問題で、 家族写真を撮りたいけど撮れないと悲しんでいらっしゃる方も多い かと思います。
では、家族写真を残す意味はなんでしょうか?
家族写真を残してあげたいと思うのは親心として当然でしょう。
我が家も、写真を撮れなかった当時は、 素敵な家族写真を飾っているお宅がとても羨ましく感じていました 。
家族の素敵な一瞬を写真として残しておくと、 毎日眺めているだけで幸せな気持ちになりますよね。
子どもの可愛らしさや家族の一瞬を、 プロに素敵に撮ってもらえれば、誰でも嬉しいものです。
子どものため、と思うかもしれませんが、 自分自身の実家のことを思い返してみると、写真館で撮った立派な写真よりも、家族で旅行に行った写真や、 何気ない日常の写真のほうが、昔の思い出が蘇り、懐かしい気持ちになります。
つまり、ちゃんとした家族写真は子どものためというより、 自分のためのものなのかなと私は思います。
素敵な家族写真は、飾っておくだけで自分が幸せを感じられる、 これが家族写真を撮る意味になるのではないでしょうか。
お子さんにとっても、愛情をかけてもらった証拠として、 家族写真を見ると嬉しくはなるかもしれませんね。
しかし、 必ずしも写真館でお金をかけて写真を撮らなければならないのでし ょうか?
個人でも、工夫次第で素敵な写真を撮れます。
子どもの立場になってみれば、かっちりとした記念写真よりも、
「 両親にこんなに愛情をかけてもらっていたんだ」
お参りにも行けない、家族写真も撮れない、という、 子どもに障害があるせいでできないことに拘りすぎることは、「 自分は不幸だ」と感じてしまう原因になっていたように思います。
◯家族写真や行事のあり方
現代ではSNSが流行し、 いつでも友達や他の家族の様子を見ることができます。
友達がしっかり子どもの行事を祝い、 素敵な記念写真を撮っているのを見ると、どうしても記念行事は「 やらなければならないもの」という思い込みが生まれます。
しかし、 それらの行事や記念写真を全ての家族が行っているかというと、 答えはNOです。
それらは風習・文化としては日本に昔からあるものですが、 必ずやらなければならないものではありません。
大切なのは、物事の根本の意味に目を向けることです。
七五三を始めとする、これらのお祝い事の根本の意味は、「 子どものこれまでの成長を家族で祝い、 これからの健やかな成長を願うもの」ではないでしょうか。
お子さんの成長を祝う気持ちがあれば、 必ずしも形式にこだわる必要はないのではないかと思います。
◯形式にとらわれず、自分らしく、家族らしく。
形式にこだわるのをやめると、 自分が社会から外れたような気がして不安に感じるかもしれません が、それによって誰かに咎められたらり、 嫌われたりすることはないですよね。
むしろ、あなたがあなたらしく、 あなたの家族らしく幸せに過ごしていれば、 周囲も微笑ましく思うものです。
形式通りにできないのなら、 今の家族の状態で出来ることを考えましょう。
我が家も七五三やお宮参りなどは、 息子の事情でお参りをしたこともありません。
きょうだい児に関しては写真も撮りますが、 長男は冒頭で書いた一枚のみです。
入院中に過ぎてしまった100日は、 2人目と一緒にお祝いしましたし、 七五三や入学などのお祝い事は家族でお祝いをして終わりです。
それでも、どうしても他人が羨ましくなってしまう場合は、 羨ましい気持ちにとらわれ続け悲劇のヒロインのように悲しむので はなく、別の方法がないか考えてみましょう。
例えば、 写真館で写真を撮る代わりに似顔絵を描いてくれるプロの方を探す 、自分で手作りのアルバムを作る、などはどうでしょうか。
◯写真に代わる思い出の残し方
プロのカメラマンに撮ってもらえなくても、 プロの似顔絵師さんに家族の絵を描いてもらえれば、 記念にもなり自分の気持ちも満たされますよね。
最近ではSNSを活用すれば、 プロ以外でも簡単に似顔絵を依頼することが出来ます。
インスタでは、 実際に作成した似顔絵の写真を投稿している方も多いので、 イメージに合ったイラストを探しやすいでしょう。
#似顔絵描きます などのキーワードで探すと、さまざまなイラストが出てきます。
後は家族の写真を送ってイメージを伝えれば、 写真では出せないオンリーワンの素敵なポートレートが出来上がり ますよ。
絵心のある方や、自分でモノを作るのが好きな方は、 自作で作ってみることもおすすめです。
まとめ
お子さんに障害があることで、 小さいうちは家族のイベントもどうしても制限されるものも多く、 出来ないことに注目してしまいがちになります。
私自身もそうでしたが、出来ないことに注目すると、 どうしても思考がマイナスになり、 無意識に悲劇のヒロイン的な思考に陥ってしまいます。
そこから一歩抜け出し、 そもそも、そのこだわりが本当に必要なものなのかどうかを考えてみて下 さい。
そして形よりも、根本の意味に注目し、 今出来ることを考えましょう。
SNSを見て辛くなるのなら、 一旦お休みをしてみることも一つです。
また出来るなら同じ境遇の方とのコミュニティに入ることで、 参考になったり救われると思いますよ。
Twitterなどだと関係ない方から急に心ないコメントが来る こともありますので、アメブロやSNSを介さない、 親の会などもおすすめです。
自分が辛くならない居場所を見つけ、 一人で悩み過ぎないようにしていきましょうね。
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