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我が子の障害を受け入れるまでにかかる年数は?〜「悲しみの5段階」とは〜

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こんにちは。重度障害児の母、たんぽぽ母ちゃんです。
 
この記事を読んでいる方は、きっとまだお子さんの障害を受け入れられず、苦しみの最中にいるのではないでしょうか。
 
いつになったらこの苦しみから解放されるのだろう?
 
と、出口の見えない状況から、必死に抜け出そうともがいておられるかもしれませんね。
 
かつての私もそうでした。
 
今回の記事では、キューブラー・ロスという学者が提唱した、「悲しみの5段階」という、死や病気に対する受容までのプロセスを紹介し、我が子の障害を受け入れるまでにかかる年数を考えていきます。

◯ 「悲しみの5段階」とは

「悲しみの5段階」とは、ドイツの精神科医であるキューブラー・ロスが確立した精神プロセスです。
 
ロスは200人もの末期がん患者と面会し、死を告知された本人や家族がどんな精神的段階を経ていくのかを明らかにしました。
 
キューブラー・ロスの「悲しみの5段階」
  • 第一段階 否認
  • 第二段階 怒り
  • 第三段階 取引
  • 第四段階 抑うつ
  • 第五段階 受容
では、この5つの段階について、我が子に障害の宣告を受けた方の場合、具体的にどういう状態を辿るのかを詳しく解説していきます。
 

《否認》

まずは、我が子の障害を否定し、受け入れないという段階です。
 
子どもの障害を宣告された親の場合、なかなか信じることができません。
 
障害を否定するような要因を探したり、
 
何かの間違いなんじゃないか」
 
となかなか信じることが出来ません。
 

《怒り》

次に、
 
「どうして自分だけがこんな目に合うのか」
 
自分がもっと適切な対応をしていれば、障害を持つことはなかったのでは」
 
など、他人や自分、運命に対して怒りがこみ上げてきます
 
実際に怒りを他人にぶつけることも少なくありません。
 

《取引》

取引とは、
 
「神さま、この子の障害を無くしてくれるなら、そのためなら何でもします」
 
などと、普段神を信じていなくとも、神にもすがる段階です。
 
スピリチュアルに没頭する人もいます。
 

《抑うつ》

何をしても我が子の障害という現実から逃れることはできないのだと感じると、希望をなくし、抑うつ状態に入ります
 
どんなことをしても楽しいと思えない、何にも集中することができないといった時期が続きます。
 

《受容》

悲しみを感じながらも、最終的には、障害を受け入れていきます。
 
そして次第に日常生活ができるようになっていきます。
 
障害を持ちながらも少しずつ成長する我が子に、可愛さも感じるようになってきます。
 
 

○我が子の障害を宣告された人の心理

ある研究者は、「障害児を持った親の心理は、子どもを亡くした親の心理と同じである」と言っています。
 
子どもを亡くした親は、この「悲しみの5段階」を経て、子どもの死を受容していきます。
 
障害児の親もまた、
 
「どんな子になるのかな?」
 
「父さんと母さん、どっちに似てるかな?」
 
大きくなったら一緒に野球をしたいな」
 
など、夢に描いた健常児としての我が子が亡くなったのと同じくらいのショックを受けます。
 
さらに健常児との夢描いた生活を体験出来ないばかりか、重度障害児の介護という、自身の未来に対しても大きな重石を背負うことになるのです。
 
このような状況で、悲しみを受容するのには大変時間がかかります。
 
ほとんどの障害児の母親は、受容までに最低でも6、7年はかかるようです。
 
私の場合も、否認と怒り、取引の段階に3年、抑うつの段階に2年、完全な受容までは6年ほどはかかりました。
 

◯悲しむ時間が必要なわけ

悲しみを受容するためには、ある程度時間をかけることも必要です。
 
それは、あなた自身の心が壊れてしまわないようにするためです。
 
くれぐれも、早く立ち直ろうと、悲しみを見ないふりはしないでください。
 
感情に蓋をした場合、最悪の場合、精神が壊れてしまうこともあります。
 
 

◯受容までにするべきこと

今まさに悲しみの最中にいる方にとって、6年とは途方もない年月に感じるかもしれませんね。
 
では、この苦しみの期間を短くする方法は無いのでしょうか?
 
私が実際に受容までの日々を過ごしてきて考えた、受容までに出来る事は、以下の三点です。
 
  • 悲しみを感じ切る
  • 不安を解消する知識を得る
  • 仲間との会話が気持ちを救う(ピアカウンセリング)

•悲しみを感じ切る

実際に受容までの日々を過ごして思うことは、受容までの近道は、日々、湧いてくる悲しみを感じ切ることです。
 
一つ一つの悲しみに、「辛いね、悲しいねと自分自身で寄り添いましょう。
 
他人にそれを求めても、あなた以外、その悲しみを本当の意味で癒すことは出来ないのです。
 
子どもの頃、転んで痛い思いをした時には、お母さんに「痛かったね」と共感してもらうことで悲しみを乗り越えられましたよね。
 
自分自身の心の痛みを、「よしよし、」と優しくさすってあげましょう。
 
紙に自分の感じている感情を書き出すことも効果的です。
 
自分の感情を書き出して客観的に見ることで、マイナスの感情に囚われ続ける所から、視点を変えることができます。
 

•不安を解消する知識を得る

障害児の育児は分からないことだらけで、不安の多いものです。
 
漠然とした不安に心奪われるようなら、少しずつ福祉や障害児育児に関する知識を付けていくと良いです。
 
人生は、綿密な計画を立てなくともなるようになるものですが、見通しが持てるようになると、視野がぱっと広くなり、不安も消えていきます。
 
お子さんの将来に見通しが持てるよう、こんな制度があるんだ、預け先やサポートがあるんだ、と必要な知識を付けていくようにしましょう。
 
障害児の将来や使えるサポートについては、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
 
 

◯仲間との会話が気持ちを救う(ピア・カウンセリング)

同じ経験をした人との会話は、癒しの効果があります。
 
これはカウンセリングでもしばしば使われる手法で、同じ境遇の人同士で話をする事を、ピア・カウンセリングと呼びます。
 
同じ入院中のお母さんや、療育や通園施設のお母さん達と積極的に話をしてみるようにしましょう。
 
周りにそういった人がいない場合は、インターネット上でも仲間を探す事はできます。
 
障害児育児についてブログで発信している方も多いです。
 
私も我が子との入院中にブログを始め、当時はそれにかなり救われました。(アメブロで、はーたんたんたんという名前のブログをやっていました。育児が忙しく、途中からフェードアウトしましたが…)
 
共感による癒しの効果の他に、既に乗り越えた方々の経験を聞くことが、気づきのきっかけになることもあります。
 
あの人も出来たのだから、私にもできるはず
 
こういう考え方があったのか!
 
と前向きに参考に出来るような考えを聞ければ、悲しみから立ち直るきっかけとなり、先に進みやすくなるでしょう。
 

○日々の辛さを乗り越えるヒント

それでも、毎日悲しみの感情は湧いてきますから、そこに向き合うのはとてもしんどいものだとおもいます。
 
感情を受け止めることは大切ですが、悲しい過去や未来への不安に思考を奪われてしまうことは違います。
 
マイナス思考をぐるぐると考えてしまうことを反芻思考といいます。
 
反芻思考から抜け出すコツは、「今」に意識を戻すくせをつけることです。
 
具体的な方法については、こちらの記事に詳しく書いていますので参考にしてみてくださいね。
 

まとめ

我が子の障害は、我が子の死にも相当するショックです。
 
そこから立ち直るにはそれなりの時間がかかる、という事を覚えておきましょう。
 
日々湧いてくる悲しみを感じ切り、必要な知識を勉強しながら、同じ境遇の方や、少し先を行く先輩ママとの会話を積極的にしていくようにすると良いでしょう。
 
今回紹介した、人が悲しみを受容するまでの段階、「悲しみの5段階」を知っておくことも、自分の感情を客観的に見るためには必要です。
 
今は苦しくとも、必ずいつかそこから抜け出すことができます。
 
未来を悲観せず、今この時を大切に、お子さんと一歩一歩進んでいってほしいです。
 
 
筆者自身の経験から、悲しみをどう乗り越えて行けば良いのか、そのプロセスを書籍にまとめています。
 
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