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障害児の母が陥りやすい精神疾患【ショック・ストレス・心の関係】

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こんにちは、重度障害児の母、たんぽぽ母ちゃんです。

うちの長男は出産2か月後に痙攣発作で病気が発覚しました。

救急でかかった病院では、脳の半分が真っ黒になった異様な写真(脳腫瘍による)に、言葉にできないほどのショックを受けました。

人生で経験したことのないショックな体験は、未だに忘れることができません。

私のように、お子さんの病気の宣告に激しいショックを受け、それが何年も精神に影響し続けてしまう方も少なくないと思います。

そして、障害児の母の場合、

私は大丈夫。子どものために頑張らなきゃ

と、頑張りすぎてしまい、自分自身の精神の異変に気づかない方も多いと思うのです。

今回は、障害児の母がショックによるストレスの影響で陥りやすくなる、精神疾患についてをご紹介します。

現在、ひとりで頑張りすぎている方は、これからご紹介するような精神疾患に陥っている可能性もあります。この記事をきっかけに、しっかり心の異変に気づいてください。

障害児の母が陥りやすい精神疾患【ショック・ストレス・心の関係】

お子さんの病気や障害の宣告は、障害の程度に関係なく母親に大きなショックを与えます。

しかし、お子さんの育児は母親のショックに関係なく続けていかなければなりません。

そのため、母親は自分の心を癒す暇もなく、ついつい頑張りすぎてしまうのです。

これから紹介する精神疾患は、私自身がそうであったのではないかと感じる部分があるものです。

当時は気づいていませんでしたが、今思うとかなりギリギリの精神状態でした。

この記事を読んでいるあなたも、自分の状態が症状として当てはまっていないか、一度チェックしてみてください。

◯急性ストレス障害

強烈なトラウマ体験は、急性ストレス障害を引き起こすことがあります。

急性ストレス障害では、感情が麻痺したり、何が起こったかわからなくなったりといった混乱状態を示すことがあります。

トラウマ体験となるものは、以下のようなものが考えられます。

  • 地震や津波などの自然災害
  • 親しい人の急死
  • 暴行や脅迫の体験

お子さんの病気の宣告も、「我が子の死にも相当するショック」といわれるくらいですから、トラウマ体験と呼べるものでしょう。

急性ストレス障害では、トラウマ体験の直後に、その記憶が容赦なくよみがえり、日常生活に支障をきたすほどの精神ストレスに苦しむこととなります。

トラウマ体験の4週間以内から始まり、2〜4週間程度で徐々に治っていきますが、衝撃的な出来事が勝手に思い出されてしまうため、精神的負荷が大きくかかります。

具体的な症状・感覚としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 感覚の麻痺
  • 感情反応の欠如
  • 物事が事実ではない感覚
  • 自分が自分でないような感覚

ただし、同じ体験をしても、物事の捉え方や考え方は人によって違うため、必ずしもトラウマ体験となるわけではありません。

しかし、お子さんの障害宣告などのショックな出来事によって、なんらかのストレス障害として症状が現れる場合もあるので、自分の感覚の変化に注意してみるといいでしょう。

◯心的外傷後ストレス障害(PTSD)

急性ストレス障害と同様な症状が、トラウマ体験から6週以降まで続く場合、あるいは6週以降に現れる場合は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断される場合があります。

PTSDの状態では、トラウマ体験をその時の感情や感覚を伴いながら何度も思い返してしまいます。そして、そのたびに精神的苦痛を感じるため、精神的負荷が強くかかります。

無意識にトラウマ体験が思い出される状況が続いて、常に精神ストレスがかかるため、以下のような精神症状が現れやすく、また長く続きます。

  • 不安
  • イライラ
  • 落ち着きのなさ
  • 気分の落ち込み
  • 理解力の減退

また、ストレスは身体にも影響するため、身体的にも以下のような、さまざまな症状が現れます。

  • 不眠
  • 頭痛
  • 動悸
  • 吐き気
  • 食欲減退
  • 手の震え
  • のどのつかえ感
  • 慢性的な倦怠感

トラウマ体験により、日常生活が困難になるほどの精神ストレスを抱えてしまう人も少なくありません。

このような症状から自力で抜け出すことが難しい場合には、精神科など、専門の医療機関を受診することが推奨されます。症状によっては、薬物による治療が有効な場合もあります。

◯気分障害

精神ストレスが強い状態が続くと、感情にも障害が出てきます。

感情の障害では、気分が落ち込んでやる気が起こらない「」の状態や、急に前向きな気持ちになって活動的になる「」の状態、そしてその2つを交互に繰り返す「躁鬱」の状態などがあります。

これらは気分障害と呼ばれ、日常生活に支障をきたすほどの気分障害には、主に医療機関で薬物による治療が行われます。

◯精神疾患は気づきにくい

その他にも、ストレスフルな精神状態は、パニック障害強迫症といった精神疾患につながることがあります。

精神疾患による不安は、ときに生命を脅かすほどの恐怖心を感じる場合も多く、外出することが難しくなったり、未来への見通しが持てなくなったりするため、不安が倍増し、どんどんつらくなっていきます。

また、精神ストレスは自分では気づきにくい場合も多く、真面目な人ほど「まだ頑張れる」と頑張りすぎてしまい、治療が必要なほどの精神疾患に陥ってしまうこともあります。

たかがストレスと思われるかもしれませんが、ストレスによる心身への影響は大きいです。実際に、ストレスは脳に作用し、コレチゾールというホルモンを過剰分泌させることがわかっています。

コレチゾールは身体のバランスをコントロールするホルモンのため、過剰分泌により徐々に心身のバランスを崩してしまうのです。

そのため、過剰にストレスがかかる状況が続くと、心だけでなく、身体にもさまざまな影響が出てくるといわれています。身体に影響が出てくると、精神疾患として認められるレベルだと考えられます。

実際に、私もつらかった当時を振り返ると、やる気のなさや慢性的な倦怠感、ひどいときには原因不明の吐き気などがありました。

また、その他にもアレルギー性鼻炎の悪化や低血糖の症状が出やすいといった不調もあり、それもストレスと無関係とはいえないと思っています。

このような身体の不調は心のSOSです。もしも現在、このような不調を感じているなら、ストレスに対してなんらかの対処が必要です。

まずはからだを休め、ストレスの原因を明らかにすべきです。それから、ストレスを軽減させる工夫をしたり、考え方を見直したりといった努力をすることが大切です。

これらの方法は私のブログ内でも紹介しているので、参考にしてみてください。

また、自分ではどうにもならないと感じたときには、我慢せずに医療機関を受診することも大切です。ひとりでストレスをため込み続けることだけはやめましょう。

◯筆者、たんぽぽ母ちゃんの思い

私は我が子の難病宣告を経験し、2年後に第二子を授かったあとも、何年も継続的にストレスを感じていました。

しかし、当時はそれに気づかず、苦しさを抱えながらも、ストレスフルな状態が当たり前だと思い込み、ただひたすら母親として頑張り続けていました。

また、自分自身の苦しさを消化しきれないままではありましたが、グループホームやデイサービスで勤務させていただく機会がありました。

そしてそのなかで、「子どもたちの関わりも大切だけど、それよりも、もっとお母さんたちの力になりたい」と感じる自分がいたのです。

のちの離婚の危機をきっかけに、私は自分自身が抱えていたストレスや精神状態にようやく気づいて改善できたのですが、そこでふと気づいたのは、

「ずっと障害児を持つお母さんたちを助けたいと思っていたけれど、本当は私自身が助けてほしかったのだ」

ということでした。

自分の心というのはそれほどわかりにくく、ストレスにも気づきにくいものだということです。

こういった経緯があり、自分自身の問題を解決できた現在は、こうしてブログや書籍を通して障害児の母となったお母さんたちを救う方法を思案しています。

また、今後はそうした母親たちを救えるような話を聞くためのプラットフォームを作れたら…と考えといます。

なぜかというと、今回紹介したようなストレス障害などの疾患は、人に気持ちを話すことで改善する場合が多いとされているのです。

もともと大学でも教育心理などを学び、心理系の勉強をすることは好きでしたが、今はより説得力のある話ができるよう、カウンセラーの資格取得に向けて勉強中です。

春までに、カウンセリングルームなどの新たな支援のサービスを始められたらいいな、と思っています。

私の経験から、一人でも多くの方の気持ちを楽にできたら…と思っていますので、応援いただけますと幸いです。

まとめ

障害児の母は、自分が思っているよりも大きなショックを抱えています。そして、それは必ずしも「時が解決する」ものではないのです。

日常生活にすら影響を与える精神ストレスに、まずは気づいてしっかり向き合ってください。ストレスの解消を心がけると共に、考え方を見直していくと、苦しみを軽減することができます。

心を軽くするには、このブログの「心を軽くする方法」のカテゴリー記事を参考にしてみてください。

それでも症状が改善しない場合は、無理をせずに医療機関を受診してください。

なお、今回紹介した精神疾患に関する記述は、私個人の見解も含まれるので、正式な診断には必ず医療機関を受診してくださいね。

勉強のため、ブログの更新頻度を落としています。春には新しいお知らせ等もできるかと思いますので、今後もよろしくお願いします。

 

現在のストレスを少しでも軽くしたい方は、こちらのカテゴリーの記事を参考にしてください。

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私自身の体験談はこちらからどうぞ。

 
 
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POSTED COMMENT

  1. まゆママ より:

    はじめまして(*^^)ウエスト症候群の1歳の娘をもつママです。上には発達障害グレーゾーンではありますがある程度健常なお兄ちゃんがいます。
    娘生後6ヶ月にウエスト症候群を発症し、一旦はホルモン注射と薬で発作も落ち着き遅れながらも発達していましたが先日再発、薬も効かず、今後発達が遅延、停滞する可能性が高いと言われました。口唇裂もあるので、なんらかの症候が隠れている、難治に経過するだろうと言われています。絶望する中、たんぽぽ母ちゃんさんの書籍に出会い、読ませていただきました。気持ちの整理をどうしたらいいかわからなかったのですが、とても参考になりました。考えていることや感じていることが本当に同じで共感する点がとても多かったです。私も強い母、良い母の理想像にしばられ、自分の本当の気持ち、逃げ出したい、育てたくない、という気持ちをないがしろにすることでした。毎日涙が止まりませんが、そんな自分としっかり向き合おうと思います。子どもの障害の宣告は、死の宣告に値するというのは本当にそうだと思います。むしろ私は、苦しむ娘の姿をずっと見るくらいなら早く死ねる病気の方が良かったとさえ思ってしまいます。
    まだまだ時間がかかりますが、いつか心穏やかに過ごせるよう、今を生きようと思います。ありがとうございました。

    • tanpopokaachan より:

      はじめまして。コメントありがとうございます。
      お子さんが一歳とのこと、まだまだおつらい気持ちの中におられることでしょうね。
      WESTは毎日見る発作に、本当に心が痛いですよね……
      「逃げ出したい」「早く死んだ方がいいのでは」という気持ちも、感じて当たり前。わたしも同じように思ってきましたよ。
      堕筆ながら書籍を読んでくださったこと、こうしてお気持ちを打ち明けてくださったこと、本当にうれしく思います。
      焦らず一歩ずつ、今与えられた道を進んでいきましょう。いつかまた、変わった景色が見えてくるはずです。

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