スポンサーリンク
こんにちは。たんぽぽ母ちゃんです。
北海道の道央地区で、趣味の家庭菜園をしています。
今回は北海道でのとうもろこし(スイートコーン) の育て方をご紹介します。
この記事の内容
北海道でのとうもろこしの育て方
栽培スケジュール
5月上旬 土起こし、堆肥、石灰散布、元肥を入れ、マルチをはる
6月上旬 種まき
8月中旬〜収穫
とうもろこしは高温で日当たりの良い場所を好みます。
北海道の場合は栽培適期を守ること、確実に受粉させることと、 害虫を予防することが栽培のポイントになります。
①種まき、植え付け時期
とうもろこしは、北海道の場合は6月上旬、 しっかり地温が上がってから植え付けます。
とうもろこしは直根性なので、直播きの方が生育は良いでしょう。
苗からでも育てられますが、 苗の場合も6月に入ってから植え付けます。
とうもろこしは温暖な気候を好むので、 出来れば早めに土作りをすませ、 マルチを張っておくと良いでしょう。
②植える前の準備
◯土の準備
5月上旬頃、土を深めに耕し、堆肥を入れます。 植え付けの1週間前に、有機石灰、肥料を入れます。
マルチを張る場合は、早めに土作りをして元肥も入れてから、 マルチを張っておきます。
1平方メートルあたりの目安
- 堆肥は20ℓ〜多めに
- 有機石灰を5掴み(200g)
- 元肥として化成肥料や鶏糞を5つかみ(200g)
◯畝を立てる
畝の幅は90センチ、高さ10センチの畝を立て、 株間は30センチとりましょう。
とうもろこしは風媒花といって、風により花粉が運ばれ、受粉します。
家庭菜園の場合、人工受粉をすれば問題ないですが、 2列に植えると受粉率が良くなります。
自分の花粉では受粉しないので、2本以上、 なるべく多めの本数を育てると良いでしょう。
◯種の準備
とうもろこしの苗は一つ200円ほどすることもあり、 数本育てるのであれば、種を購入することをおすすめします。
•とうもろこしの品種
スイートコーンには色々な品種がありますが、 北海道ではゴールドラッシュやピーターコーンがおすすめです。
その他、粒が白くて甘味が強い、 ピュアホワイトも北海道では人気があります。
お好きな品種を選んで結構ですが、違う品種を近くに植えると、 お互い授粉してしまい、 性質が混ざってしまうので注意が必要です。
- 育てる品種は1種類にすること。
③植え方
〈直播きの場合〉
- まず、撒き床にたっぷり水をまきます。
- 3粒ずつ、種を撒きます。
- 種の上に3センチほど土を被せます。
30センチ間隔で、3粒ずつ点まきします。
深さを一定にすると発芽が揃いやすいので、容器の蓋などで、 撒く場所に型を付けると良いです。
•防鳥対策
とうもろこしは、鳥の大好物のため、 撒いてすぐに鳥に食べられてしまうことがあります。
これを防ぐために、播種後は不織布などをべたがけしておきます。
うちでは、地温を上げる意味でも、 ペットボトルの上部を切り取ったものなどを、 土に挿して保護しています。
とうもろこしの種を直播きする際のポイントは以下の通りです。
- とうもろこしはまとめて撒くと発芽率が良くなるので、
一箇所に3粒撒く。 - 防鳥対策をしっかりする。
- 豆が腐るので、種まき後は水をやりすぎない。
•間引き
直播きの場合、間引きをして最終的に一本立ちにします。
草丈15センチで2本立ち
草丈30センチで1本立ち
にしましょう。
※家庭菜園の場合、間引きがもったいないと感じますよね。
その場合、実は小さくなりますが、 二本立ちでも育てることは出来ます。( 実は一つにしてください。)
二本立ちのほうが、倒伏には強くなりそうです。
〈苗の場合〉
ポットに播く場合は、3粒ずつ撒き、間引かずに育てます。( 家庭菜園の場合は、もったいないので利用します。)
種まきから3週間後に植え付けます。
5月上旬頃から用意しておくと、 7月下旬頃から収穫できるでしょう。
草丈15センチほどになったら、苗を植え付けます。
- まず、植穴を掘り、水をたっぷり注ぎます。
- ポットから苗を出し、根を切らないように注意しながら、
一本ずつに分けます。 - 一本ずつ、30センチ間隔で植え付けます。
- 株元に土を寄せ、軽く押さえます。
- もう一度しっかり水をやります。
- 生育の悪いものや間引いた株も、捨てずに畑の端にまとめて植えておくと、
授粉の際に役立ちます。
※また、害虫対策として、枝豆やインゲンなどのマメ科の植物を間に植えると、害虫がつきにくくなります。(うちでは、余った枝豆を間に埋めています。)
④収穫までのお世話
◯水やり
降雨のみで問題なく育ちます。
晴天が続く場合は、土が乾いたらたっぷり水をやりましょう。
雄花が開花してから実が大きくなるまでは、実が太る時期なので、水切れにならないように、しっかり水をやります。
◯追肥
植え付けから1ヶ月たったら追肥を開始します。
マルチをしている場合、種まきから約1ヶ月、 草丈50センチの頃にマルチをはいで追肥と土寄せをします。( 7月上旬頃)
一株に一握りほどの肥料をばら撒き、土にしっかり混ぜ込みます。
株元に土を寄せ、株が安定するようにしましょう。
•土寄せ
とうもろこしの株元からは、枝根が発生します。
土寄せをする時は、この枝根を隠すようにすると、 根張りが良くなります。
以後約2週間に一度のペースで追肥と土寄せを行います。
⑤人工受粉と摘果
とうもろこしは、受粉が上手くいかないと、実が綺麗に入りません。
そのため、本数の少ない家庭菜園では、人工受粉をしてやりましょう。
種まきから2ヶ月後、8月上旬になると、 まず株の先端に雄花が咲き、続いて雌花が咲きます。
人工受粉では、先端の雄花(穂)を切り取り、花粉をヒゲに振りかけてやります。
人工受粉の詳しいやり方については、こちらの記事をご参照ください。
また、とうもろこしには実がいくつか付きますが、 そのままにすると栄養が分散され、小さな実になってしまいます。
そのため、1番最初についた実以外は摘果します。
摘果した実はヤングコーンとして食べる事もできますよ。
ヤングコーンの収穫時期や方法については、こちらの記事をご覧下さい。
また、間引いた株や、成長の遅い小さな株も、受粉が間に合わなければヤングコーンとして収穫すると良いですよ。
↓間引き株を植え替えたもの。(穂を受粉に利用した後、他の株の収穫期に、この大きさでヤングコーンとして収穫しました。)
⑥防鳥対策・倒伏防止
株が大きくなってくると、風で倒れやすくなります。
また、実が大きくなってくると、 鳥に食べられてしまうことがあります。
これを防ぐために、周囲に支柱を立て、 周囲をヒモやネットなどで囲います。
防鳥用のキラキラテープを使うと、防鳥対策にもなります。
リンク
株の間をジグザグにぬうようにすると、倒れにくいです。
防鳥対策には、キラキラテープの他、テグスが特に効果的です。
リンク
うちではイチゴや他の野菜でも、テグスで囲っておけば、 鳥に食べられることはありません。
テグスがない場合は、ミシン糸でも代用できます。
実から30センチほど離して、何段かに分け、糸で囲うと良いでしょう。
カラスは一度でも羽に糸が引っかかると、嫌がって来なくなるそうですよ。
⑦収穫時期
とうもろこしは、6月上旬に種を撒いた場合、 8月中旬頃から収穫できます。
収穫の目安としては、ヒゲが出始めてから20日〜25日頃です。
ヒゲが茶色くなり、実がしっかりしてきたら収穫しましょう。
先端の葉を少しめくってみて、実が入っているのを確認すると確実です。
収穫は、実と茎をしっかり持ち、茎と反対側に折り取ります。
とうもろこしは早朝に糖度が高くなるので、 なるべく早朝に収穫し、すぐに塩茹でにすることで、 甘いとうもろこしが食べられますよ。
- とうもろこしは早朝に収穫する
- 収穫したらすぐに茹でる
◯とうもろこしの茹で方
- 1リットルの水に、大さじ3の塩を入れます。
- お湯が沸いたら、とうもろこしを入れ、5分茹でます。
- 5分たったらザルにあげます。
鍋が小さい場合は、折って茹でても大丈夫です。
- 塩は強めの方が美味しいです。
- 早めにラップをするとシワシワになりません。
◯とうもろこしのプランター栽培
とうもろこしは、プランターでも栽培することは可能です。
一株に対してかなり土が必要なので、 一株あたり15~25リットル以上入る、 大きめのプランターで育てましょう。
また、袋栽培でも育てることができます。
まとめ
とうもろこしは、土中の栄養を吸い上げる力が強いので、 作物を育ててきた土のクリーンアップとしても有効です。
土壌病などが出てきた場合には、とうもろこしを育ててみると良いでしょう。
また、とうもろこしの残渣には栄養素を多く含み、堆肥として利用すると、 土が豊かになっていきます。
とうもろこしの残渣は、捨てずに細かくして、 畑に漉き込んでおきましょう。
翌年の春には、堆肥化して畑の肥料になりますよ。
また、とうもろこしは連作障害もほとんどなく、 同じ場所での栽培も可能です。
良いことずくめの美味しいとうもろこし、 ぜひご家庭で挑戦してみて下さいね。
スポンサーリンク