「家庭でも甘ーいミニトマトを育てたい!」
そんな方も多いのではないでしょうか。
家庭菜園で多くの方が作っているミニトマト。栽培も簡単なため初心者でもつくりやすいですよね。
ぷっくりとしたかわいらしい見た目で、いろいろな料理を鮮やかに彩ってくれますよね。
そんなミニトマトですが、品種や栽培方法によって甘味がまったく違うことをご存知ですか?
糖度の高い品種を選び、甘さを最大限に引き出す栽培方法を実践すれば、家庭でもフルーツのようなミニトマトを収穫できるのです!
そこで今回は、ミニトマトの甘い品種を、なんと23種類ご紹介します! 加えて、ミニトマトを甘く育てる栽培方法についてもコツをご紹介します。
どれも家庭菜園におすすめの品種ですので、ぜひ栽培にチャレンジしてみてくださいね。
1.ミニトマトの甘い品種23選
一般的なミニトマトの糖度は、6~8度ほど。そのため、糖度が10度を超える品種はかなり甘いミニトマトといえます。
ここでは、糖度が10度以上の甘い品種を厳選してご紹介します!
糖度が高い順にご紹介していきますので、特徴などもチェックしながら育ててみたいトマトを選んでみてくださいね。
1-1.甘いミニトマト品種【 1位〜5位】
まずはとくに甘い品種、TOP5をご紹介します!
1位:オレンジパルチェ
・糖度:15度
・味:甘く、風味が良い
・育てやすさ:★★★★★
【おすすめな人】
とにかく甘い品種がほしい方に
【特徴】
おやつにぜひ食べてほしい、オレンジ色で高糖度のミニトマト。糖度15度というと、宮崎のマンゴーレベルです。
異常茎になりにくいほかモザイク病や萎縮病にも強く、家庭菜園でも栽培しやすい品種です。
草勢が強く元気に育つので、収量も期待できますよ!
2位:ピッコラルージュ
・糖度:9〜13度
・味:甘く濃厚な味わい
・育てやすさ:★★★★★
【おすすめな人】
しっかりめの果肉が好きな方に
【特徴】
赤系トップは、ピッコラルージュです。トマトは赤がいい!という方には、こちらの品種がおすすめ。
少し大きめのミニトマトで、サクッとした果肉がおいしい品種。スナック感覚で食べられ、食べ応えもありますよ!
3位:キャンディドロップ
・糖度:12〜13度
・味:とても甘く、果肉がなめらか
・育てやすさ:★★★★★
【おすすめな人】
育てやすい品種をご希望の方に
【特徴】
プラム型のかわいいミニトマト。一口で食べやすい大きさで、トップクラスの甘さを誇ります。
普通に育ててもしっかり甘く育つので、栽培も難しくありません。裂果も少なく、家庭菜園でとくに育てやすい品種です。
jardin(ハルディン)から出ている品種で、4月ごろになるとネットでも苗が出回ります。
4位:スィートミニイエロー
・糖度:13度
・味:フルーティな甘さ
・育てやすさ:★★★★★
【おすすめな人】
大きさの揃ったキレイな実を採りたい方に
【特徴】
小さな黄色いミニトマトで、酸味の少ないフルーティーな甘さが魅力。小さめサイズは子どもも食べやすく、お弁当にもぴったりですね!
裂果が少なく家庭菜園でも育てやすい品種です。実の大きさも揃いやすく、キレイな実が鈴なりになりますよ。
5位:シュガープラム
・糖度:10〜12度
・味:甘さと酸味のバランスがよく、薄皮
・育てやすさ:★★★★★
【おすすめな人】
薄皮の品種が好きな人
【特徴】
シュガープラムは高糖度なだけでなく、薄皮が特徴のミニトマト。食べたときに口の中に皮が残りません。
抗酸化作用をもつリコピンも豊富。大人のおやつに食べたいミニトマトです。
jardin(ハルディン)から出ている品種で、4月ごろになるとネットでも苗が出回ります。
1-2.甘いミニトマト品種【 6位〜10位】
次は糖度が高めで育てやすい6〜10位の品種です。
6位:純あま
・糖度:9〜11度
・味:甘さと濃厚な旨味
・育てやすさ:★★★★★
【特徴】
家庭菜園でも育てやすく、たくさん採れます。
7位:ピッコラカナリア
・糖度:9〜11度
・味:甘味が強く酸味が少ない。
・育てやすさ:★★★★★
【特徴】
伸びもよく、着果しやすい品種です。
8位:キャンドルライト
・糖度:8〜13度
・味:中のゼリー部分が少なくフルーツのような甘さ
・育てやすさ:★★★★★
【特徴】
縦長形でオレンジ色のミニトマト。果肉がしっかりしており、独特な食感がおいしい品種です。
9位イエローミミ
・糖度:8〜13度
・味:フルーツのような甘さと食味も良い
・育てやすさ:★★★
【特徴】
明るいレモンイエローのかわいいミニトマト。高糖度品種ですが、家庭菜園だと水管理が難しく、甘く育たないことがあります。
耐病性のある新品種にTYイエローミミがあります。
10位:プチぷよ
・糖度:9〜10度
・味:口に入れるとプチっとはじける
・育てやすさ:★★★★★
【特徴】
小さくて食べやすいサイズのプチぷよは、赤ちゃんのほっぺに例えられる食感が魅力。
プチッとはじける実がおいしい品種ですが、ほとんど裂果せず育てやすいため家庭菜園でも人気です。
1-2.甘いミニトマト品種【 11位〜23位】
それでは最後に、11位〜23位の品種を一気にお届けします!
上位には劣りますが、どれも甲乙つけがたいほど甘く育てやすい品種ですよ。
11位:サンオレンジ
参考:トキタ種苗 サンオレンジ
・糖度:9〜10度
・味:食味がよくフルーティ
・育てやすさ:やや裂しやすい
・特徴:あざやかな橙色で丸形、着色が早い
12位:サンゴールド
・糖度:9〜10度
・味:強い甘味と程よい酸味
・育てやすさ:生長が早く病気に強く育てやすい。やや裂果しやすい
・特徴:海外の家庭菜園では定番品種。やや小さめの実がたくさんとれる
13位:キラーズ(農業用品種)
参考:ナント種苗 キラーズ
・糖度:9〜10度
・味:甘味が強いが適度な酸味もある。薄皮で小さく食べやすい
・育てやすさ:収穫数が多く、育てやすい
・特徴:裂果が少ない。赤種として、ピンキーがある。
14位:オレンジキャロル
・糖度:9〜10度
・味:豊かな風味がある
・育てやすさ:病気に強く育てやすい
・特徴:オレンジの実が鈴なりになる。収穫後の実は日持ちがいい
15位:ルージュドボルドー
・糖度:9〜10度
・味:甘味と酸味のバランスがいい
・育てやすさ:裂果に極めて強い。収穫数が多く育てやすい
・特徴:房採り収穫できる
16位:アイコ
参考:サカタのタネ アイコ
・糖度:9〜10度
・味:甘さとコクがありジューシー
・育てやすさ:初心者でも種から育てやすい
・特徴:肉厚の定番種
17位:シュガリーテール
・糖度:9〜10度
・味:食味がよく甘酸っぱい
・育てやすさ:裂果しにくく育てやすい
・特徴:ほぼ放任でできる
18位:イエローキャロル
・糖度:8〜10度
・味:香りが強く食味がよい
・育てやすさ:病気に強く育てやすい
・特徴:トマトらしい味と香り
19位:甘っこ
参考:丸種株式会社 甘っこ
・糖度:8〜10度
・味:甘味と酸味のバランスが良い
・育てやすさ:生長が早く病気に強く育てやすい
・特徴:収穫後の日持ちがいい
20位:ぺぺ
参考:タキイ種苗株式会社 ぺぺ
・糖度:8〜10度
・味:甘く食味がよい。小さく食べやすい
・育てやすさ:病気に強く、収穫数も多く、育てやすい
・特徴:ミニトマトらしい真っ赤なまるい実
21位:ミドリちゃん
22位:千果(ちか)
参考:タキイ種苗 千果
・糖度:8〜10度
・味:甘くて食べやすい、お弁当サイズ
・育てやすさ:生長が早い。病気に強く育てやすい
・特徴:育てやすく安定している
23位:アメーラルビンズ
・糖度:8〜11度
・味:甘さだけでなく酸味も感じられバランスがいい
・育てやすさ:高糖度に育てるのは難しい
・特徴:ルビンズゴールド(黄色)、ルビンズショコラ(暗めの赤)などの品種もあり、見た目がおしゃれ
2.家庭で栽培するミニトマトを甘くする方法
次に、家庭菜園で甘いミニトマトを収穫するための栽培方法をご紹介します。
ミニトマトを甘くするコツは、以下の4つ。
- 日当たりのいい場所で育てる
- 水を少なめにする
- 脇芽かきをする
- ヘタの下まで真っ赤になってから収穫する
それぞれご紹介していきます。
2-1.日当たりのいい場所で育てる
甘いトマトに育てるためには、日当たりのいい場所で育てることが大切。
トマトは太陽の光が大好きな野菜のため、しっかり日光を浴びることで実の育ちがよくなり、甘いミニトマトになります。日当たりが悪いと成長に影響し、花が咲かなかったというパターンも……。
また、トマトの甘味は光合成によって変わると言っても過言ではありません。
日当たりがよければよいほど光合成が盛んに行われるため、作られる栄養も多くなります。
たっぷりと日光に当たったトマトは、栄養だけでなく甘さもたっぷり蓄えているため、味がよくなりますよ!
2-1.水を少なめにする
水を少なめにしたら、育たないんゃ……? と思われるかもしれません。しかし、この「水をあえてあげない」ことが、甘いミニトマトを作る秘訣なのです。
水を少なく育てることを、農家さんは「水を切って育てる」といいます。スーパーなどでみかける「フルーツトマト」は、多くが水を切って育てられたものです。
水を切って育てると、トマトは生き残るために実に糖分や養分を貯えようとします。その結果、甘いトマトになるというわけです。
【甘いトマトかどうかは“おしり”でわかる?】
また、普段の買い物でもお試しいただきたいのですが、甘いトマトかどうかは、実はトマトの“おしり”を見るとわかります。
トマトのおしりの中心から放射状にのびる白い線(白い星形)があれば、甘いトマトだといえます。
トマトのおしりに見えるこの白い線は「維管束」という水分が通る管。水が少ない環境で育つと、枯れに伴う現象で白っぽい色になるのです。
つまり、維管束の線が見えるトマトは水を切って育てられたトマトであるため、養分を貯えた甘いトマトといえるのです。
2-3.脇芽かきをする
まず、脇芽って何? と疑問に思われる方もいるでしょう。脇芽とは葉や茎の付け根から出てくる芽の部分のことをいいます。
この脇芽を放置してしまうと主枝の栄養分も奪ってしまい、甘い実が収穫できません。不要な脇芽はどんどん取り除いていきましょう!
ただし、脇芽かきの際は折り取った傷口からばい菌が入らないように注意が必要です。
ミニトマトの脇芽かきをする際は、次の点に注意しましょう。
〈脇芽かきの注意点〉
- 脇芽は指でかき取る
- 育ちすぎた脇芽は消毒したハサミを使用して切り取る
- 切り口が乾きやすいように、できるだけ晴天の日に行う
週に2~3日は注意してミニトマトの脇芽をチェックすることで、苗に負担をかけることなく、小さいうちにわき芽を取り除くことができます。
2-4.ヘタの下まで真っ赤になってから収穫する
甘いミニトマトを家庭で収穫する最後のポイントが、完熟してから収穫することです。
ミニトマトは完熟するとそれ以上は甘くなりません。つまり、一番甘い時期は完熟した時なのです。
ミニトマトが完熟したかどうかの見分け方として、一番確実なのは実の色です。
ミニトマトは下部から赤くなっていき、完熟するとヘタの下まで真っ赤になります。加えて、触ったときに他の実よりも少し柔らかく感じるくらいが一番甘いですよ!
ただし、完熟したミニトマトは放置しすぎると、皮が固くなったり、裂果や落果してしまうことも。そのため、完熟したらすぐに収穫するようにしましょう!
3.まとめ
ミニトマトの甘い品種のおすすめは、1位の「オレンジパルチェ」。糖度15度はまさにフルーツのような甘さなので、お子さんもおやつのようにパクパク食べてくれますよ。
今回わたしもおためしで、糖度1位のオレンジパルチェ、2位の地中海系の肉厚トマトピッコラルージュ、8位の果肉厚め新食感のキャンドルライトの種を購入してみました。
果肉厚め系が好きなので、とっても楽しみ!
4月から育苗開始するので、また結果をご報告しますね。
今回ご紹介した品種はどれも甘く、家庭菜園でも簡単にできるので、ぜひ育ててみてください。
ミニトマト栽培経験者なら、種から育てるのも難しくないのでおすすめですよ!
なお、家庭で甘いトマトを収穫するには、育て方も大切です。
ポイントは、よく日の当たる場所で水を切って育てること。そして、しっかり脇芽かきをすることです。
これを守れば、甘くておいしいミニトマトをご自宅で堪能できますよ!
あなたもぜひ、甘〜いミニトマト栽培に挑戦してみてくださいね!