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障害児のリハビリ入院の体験談〜親子入院って、どんなことするの?〜

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こんにちは、重度障害児の母たんぽぽ母ちゃんです。
 
お子さんに比較的重い障害を宣告された場合、リハビリ入院を勧められることもあるのではないでしょうか。
 
発達は3歳までの療育でその後伸びが変わってくるという話もあります。
 
我が家も3歳までは頑張ろうと、1ヶ月間のリハビリ親子入院を1歳代に1回、2歳代に2回経験しました。
 
1ヶ月もの入院となるとなかなか大変なことも多かったので、これから母子入院を考えている方のために親子入院の持ち物や内容、我が家の親子入院体験談をまとめておきますので、参考になさってみてください。

◯親子入院とは

障害のあるお子さんと保護者が一緒に病院に入院しながら、集中的にリハビリを行う入院のことを親子入院や母子入院、リハビリ入院と呼びます。
 
親子入院と区別して、本入院(子どもだけでのリハビリ入院)があります。
 
親子入院は専門の病棟があり、そこに親子で入院します。
 

◯親子入院の期間

うちの病院の場合、期間は1ヶ月です。
 
一回の入院で10組程度の親子が入院でき、月がわりで入れ替わりになります。
 
うちの病院では新規入院の月と2回目以降の利用者の月が交互になっていました。
 
その他にも初回から2回目の利用までは3ヶ月空けるなどの決まりが病院によってあります。
 

◯親子入院の内容

親子入院では、入院中に以下のような活動を行います。
  • お子さんのリハビリ(OT・PT・ST)
  • 保育を通じた感覚遊び、製作など
  • 摂食指導(ST)
  • 補装具の調整
  • 検査や診察
  • 母親向け勉強会

•お子さんのリハビリ(OT・PT・ST)

日によってPTやOT、STが順番に入るように割り振られ、授業の時間割のような形でリハビリを行います。
 
OT(作業療法)では手先の訓練などを主に行います。
 
お子さんによって訓練の内容は異なりますが、様々な感触のものに触れたり、物を操作する動作(絵を描く、スプーンをもつ、物を摘む、ボタンを押すなど)の訓練を行います。
 
PT(理学療法)では身体機能の訓練を行います。
 
ブランコやトランポリンを使った感覚遊びや、乗り物や装具を使いながらその子に応じた身体の訓練を行います。
 
ST(言語療法)では言葉や食事の訓練を行います。
 
口腔機能の発達を促すような遊び(笛を吹くなど)や、絵本の読み聞かせ、顔周りへの感覚刺激などの訓練を行います。
 
 
訓練というと堅苦しいですが、小さなお子さんの場合のリハビリは基本的に遊びを通して行う形になります。
 

•保育を通じた感覚遊び、製作など

母子入院の病棟には保育士さんも在中し、保育士さんと行う遊びや制作の時間も活動に組み込まれています。
 
破いた紙、ビーズ、粘土や絵具遊びなど、様々な感覚刺激を遊びを通して体験できます。
 
また親子で遊べる触れ合い遊びなども教えてもらえます。
 
きゅうりができた」や「ぞうきん」など、私が教えていただいたものをこちらの記事から一部紹介していますので、よろしければご覧ください。
 
 
時には外遊びをしたり、季節によってはお祭りの花火を見に行ったり、入院の後半にはママや子供達が楽しめるようなミニ運動会などのイベントもありました。
 
入院中に誕生日を迎えたお子さんには、保育士さんから手作りのアルバムのプレゼントもありました。
 
ママやお子さん達が楽しめるよう、保育士さんは色々な遊びやイベントを考えてくださいます。

•摂食指導(ST)

障害があるお子さんの場合、食事を食べてくれないなどの問題に悩む方も多いと思います。
 
摂食指導はなかなか通院では食事の様子を見てもらうことが難しいですが、母子入院だと毎回の食事の時間にSTの先生に見てもらうことができます
 
食べさせやすい姿勢やスプーンの持ち方、食器や食事の形態なども指導してもらえます。
 

•補装具の調整

食事の際にはPTの先生も入り、食事用の椅子の角度などを調節してくれます。
 
他にもバギーや工房椅子、プロムボードや靴などの補装具をお持ちの場合、日々お子さんの様子を見ながら調整してくれます。
 
補装具を新しく作る際にも入院中に業者さんが来てくれることもありますし、PTの先生からもアドバイスやサポートをしてもらえます。
 

•検査や診察

親子入院には担当の小児科医が一人付き、お子さんの体調面も毎日見てくれます。
 
お薬の処方なども院内ですぐにしてもらえました。
 
看護師さんももちろん在籍し、昼間だけでなく夜間も夜勤の看護師さんがいる状態でした。
 
心配なことがあればすぐに相談することができます。
 
また私が入院した病院は子どもの総合病院だったため、通常入院してやらなければいけないような検査も一緒にやってもらえました。
 
希望すれば聴覚や視覚の検査も受けられました。
 
うちの子は誤嚥もあったので、入院中に飲み込み(嚥下)の検査なども行っています。
 
ちなみに入院中に熱を出した場合は薬を出してもらえますが、熱が下がってから数日は部屋で待機になります。
 

•母親向け勉強会

初めての親子入院の場合、保育士さんが子供を預かってくれ、保護者向けに何回か勉強会もしてくれます。
 
内容は確か、障害児の福祉サポートやもらえるお金に関してなどでした。
 
2回目以降の勉強会では、PTの先生がママたち向けのストレッチの方法などを教えてくれたりもしました。
 

◯親子入院での1日の生活

通常の1日の流れを例としてあげておきます。(日によって活動内容は異なります。)
 
6:00 起床(音楽が流れます)
   検温、看護師の問診
   部屋の掃除
7:00 朝食
   医師の診察や回診
9:00 全員で朝の会
  (体操やその日のスケジュールの確認)
9:30 リハビリ①または保育活動
10:30 リハビリ②または保育活動
11:30 リハビリ③または保育活動
12:00 昼食
13:00 お昼寝の時間(消灯)
15:00 おやつ
      たまに保育活動
    ※順次入浴
17:30 夕食
    ※順次入浴
20:00 消灯
21:00 夜の会(希望者のみ茶話会)
 
基本的に活動は午前中で、活動がない日の午後は外出も可能です。
 
うちの病院は夜、子どもが寝た後に毎日ママたちの茶話会があるのが特徴でしたが、子どもによっては夜中も離れられないため、参加は自由でした。

◯親子入院の設備

親子入院の部屋は、ほとんど何も置いていない個室です。
 
うちの病院では、お金をチャージすると見られるテレビと、下が棚になったテレビ台がありました。
 
テレビと同様にチャージで使える冷蔵庫は、ある部屋とない部屋がありました。(冷蔵庫は共同のものがある場合もあります。)
 
布団はレンタルで、毎週シーツ交換の日があり、そこで自分で交換します。(汚した場合は替えをもらえます。)
 
洗濯は洗濯機と乾燥機が何台かあるので順番に使います。洗剤は自前です。
 
お風呂は2箇所あり、順番に使います。
 
入浴表が回ってくるので、毎日好きな時間に希望を出して入ります。
 
洗面台とトイレは部屋にありました。

◯親子入院の荷物

主な持ち物は以下の通りです。(病院によって異なります。)
 
  • お母さんの服、寝巻き(3日分程度)
  • お子さんの服、寝巻き(3日分程度)
  • 洗面道具
  • お風呂道具
  • バスタオル、ハンドタオル
  • 洗濯洗剤
  • 部屋用ハンガー
  • オムツ
  • 食事用品(必要であれば)
  • 筆記用具
  • 保険証や受給者証、診察券、母子手帳
  • スマホの充電器
  • その他お子さんに必要なもの
これは一例なので、実際はお子さんによっても必要なものが変わり、荷物はかなり多くなります。
 
装具や食事用の椅子が必要な場合、それも搬入が必要です。
 
中には衣装ケースごと服を持ってくる方もいました。
 
病院食は味が薄いので、ふりかけを持参してくる親子入院のベテランさんもいました。
 
実際は入院してみないと分からない部分も多いです。
 
1ヶ月も過ごすので、荷物がかなり多くなることは覚悟し、入退院時は家族に協力してもらいましょう。

◯我が家の体験談

一歳半頃に初めて親子入院をした時には、息子はほとんど泣いてばかりでリハビリどころではありませんでした。
 
終始、いかに息子を泣き止ませるかで必死に過ごしていました。
 
入院して良かった所は、同じような境遇のママたちと知り合えたこと、食事用の椅子やバギーなどの装具を入院中に作れたこと、誤嚥の検査ができたことです。
 
リハビリはまともに受けられていないので、リハビリの効果はいまいちわかりませんでしたが、初めての集団活動は刺激にはなったと思います。(リハビリの先生たちはプロなので、さすが!と思う所も多かったです。)
 
2歳台では生まれたばかりの下の子を連れ、下の子が3ヶ月の時と1歳のときに一緒に入院しました。
 
相変わらず泣いてばかりの息子で、下の子にも手がかかり、正直とっても大変でした。
 
お風呂は入れる時間が決まっているため、(たしか40分ほど)時間内でお湯をため、子ども2人を見ながら掃除まですませるのはなかなか忙しかったです。(お風呂の利用後は毎回掃除をします。)
 
食事は兄弟分も出してもらえましたが、決まった時間で2人同時に食事を食べさせ、2人をあやしながら自分も食べるのも一苦労でした。
 
たまに保育士さんや他のママが私の食事が終わるまで子供達を見ていてくださり、助かりました。
 
兄弟連れの入院はリハビリより大変だった思い出のほうが残っています。
 
息子も相変わらず泣いてばかりで、リハビリはほぼ息子をあやして終わりました。
 
それでも少しは息子にとって刺激はあったのかなぁと思います。
 
毎回、退院間際にやっと慣れてくる息子で、あまり親子入院には向かないタイプだったかもしれません。
 
他のお子さんでは、親子入院ですごく伸びたという方もいらっしゃいました。
 
それでも、他のママたちと知り合い、話を出来たことは当時の私には大きな心の支えとなりました
 
知らない土地で一人ぼっちで障害児の子育てをしている感覚から、身近に仲間がいると感じられるようになりました。
 
それだけでも行った意味があるかなと思います。
 
当時一緒に親子入院をしたママたちは、今でも連絡を取り合う仲で、私にとっては共に戦う戦友のような感覚でした。

まとめ

1ヶ月もの長期入院は準備は大変ですが、入ってしまえば慣れていきます。
 
学校のようなお泊まり会のような感覚もあり、楽しいことも多いです。
 
何より身近に医者や看護師さん、リハビリの先生たちがいてくれるので、心配なことはすぐに相談できます。
 
うちの子は泣いてばかりでしたが、リハビリや集団活動を楽しめるお子さんでは一気に成長するきっかけになるかもしれません。
 
親も勉強になることが沢山ありますよ。
 
施設の設備等はそれぞれ施設ごとに異なると思いますが、お子さんのためにリハビリ入院を考えていらっしゃる方は参考にしていただければなと思います。
 
また、リハビリ入院には3~4万円程度の入院費がかかりますが、お子さん用の保険に入っている場合、リハビリ入院でも一日5千円ほどの見舞金がおります。(一ヶ月で10万円以上もらえます!)
 
長期入院の場合は医師に診断書を書いてもらう必要があるので、入院前に確認しておきましょう。
 
障害があっても入れる保険は、コープ共済のJ1900がありますよ。
 
 
入退院が多いようなお子さんは入っておくと安心です。
 
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