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養護学校の学習発表会ってどんなことするの?〜障害児の就学先を考える〜

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こんにちは、重度障害児の母、たんぽぽ母ちゃんです。
 
うちの子は重度の心身障害があり、身体障害児向けの養護学校に通っています。
 
うちの子は言葉も通じず、コミュニケーションをとることも難しい状態です。
 
そのため、養護学校に上がるときには、「学校なんか行って意味あるの?」と思っていました。(だいぶひねくれていますね。)
 
学習発表会はなおさら、「何も出来ないのに何を発表するの?という感じです。
 
しかし、実際に初めて見た学習発表会では、しっかり息子を主役にしてくれる先生方の工夫に大変感動したのです。
 
今回は、養護学校への進学にマイナスのイメージを持っている方のためにも、養護学校の学習発表会ではどんなことを発表するのかをご紹介したいと思います。

◯養護学校学校に通う子供たち

養護学校に通う子供たちは、障害児の程度もバラバラ、出来ることもそれぞれ違います。
 
それだけで、通常の学校のような学習発表会の形が難しいことは想像がつきますよね。
 

•養護学校の学習形態

養護学校では、低学年のうちはほぼ一対一で教師が付き、個別の対応をしてくれます。
 
文字の読み書きや計算が出来る子は、通常の学校のような学習も行います。
 
うちの子のようにコミュニケーションも難しい場合は、絵本の読み聞かせや制作活動、リハビリなどを行いながら、個別の課題に取り組みます。
 
うちの子の場合、コミュニケーションの初歩、人に関心を持つことや二者択一の選択をできるようになることを、日常生活の中で取り組んでもらっています。
 
国語、体育のように教科ごとの授業もきちんとあり、たまには学年全体で活動したり、教科の中でそれぞれのレベルに合わせた教材に取り組んだりするようです。
 
学習の概要については、こちらの記事をご覧下さい。
 
 

◯養護学校の学習発表会

養護学校の学習発表会では、それぞれの成長が伝わるような場を、教師が工夫して作り上げます。
 
発表は通常の学校のように、劇や楽器演奏などを通して行われます。
 
養護学校に通う子供たちは能力の差が大きいので、正直、出来る子だけが目立つような発表になるのではないかと思っていました。
 
しかし、実際は出来ることが少ない子でもしっかり主役になれるような仕組みを、先生方が考えてくれていたのです。
 
具体的には、寝たきりで手を動かすことしかできないような子であれば、ボタンを押す動作だけで大きなしかけが動く仕組みや、腕に引っ掛けた輪っかをひっぱるだけで、綺麗な楽器が鳴り出すしくみなどです。
 
うちの子の場合は、目の前に好きな光るおもちゃを見せて、息子がそれを取ろうと引っ張ると、仕掛けが動き出す、というものでした。
 
ちなみに、その時のテーマは「収穫祭」で、他の子の場合は、歩く練習をしている子であれば歩いて果物を収穫したり、計算が出来る子はそれを計算したり、あるいは握る動作ができる子は、手に握らせてもらった輪っかの先の大根を引き抜く、というものもありました。
 
息子の登場はラスト、息子が動かしたしかけによってローラーが動きだし、その上のカゴに乗った沢山の野菜が舞台の中央に現れたのでした。
お客さんたちも、素敵なしかけに「おー!!」と拍手喝采で、無事エンディングを迎えたのです。
 
このように、養護学校では先生方がそれぞれの能力に応じて、出来ることだけでちゃんと発表ができるよう、工夫してくれます。
 
何も出来ないと思っていた息子を、しっかり舞台の上で輝かせてくれた先生方のアイデアには、本当に感銘を受けました。
 
うちの養護学校では、小道具や衣装のクオリティーも高いです。普通の学校に比べても、小道具や衣装などの準備も大変だと思います。
 
それでも子供たちのためにと頑張ってくれていた、先生たちの気持ちがとても伝わり、愛のある先生方に囲まれて、ありがたいなぁと感じたのでした。
 

◯養護学校での生活が不安な方へ

障害がある子の学校選びでは、普通の学校にこだわってしまい、養護学校に行かせたくないと思う方も多いように思います。
 
私も息子の障害を受け入れられなかった時期には、養護学校しか学校の選択肢がないことに、とてもがっかりした気持ちでいました。
 
しかし、実際に養護学校に入ってみて思うことは、養護学校の先生は愛のある先生が多いと感じます。
 
学習発表会は、先生方の子供たちへの愛があらためて伝わる場だと思います。
 
一人一人と向き合い、それぞれの成長を様々な方法でサポートし、支えてくれています。
 
今では、本当にこの学校に入れてよかったと思っています。

まとめ

養護学校の先生は、わざわざ養護学校を選んでこられた熱意や愛のある先生が多いように感じます。
 
学習発表会を見れば、先生方の子供達を想う気持ちが見る人にも伝わるのではないかと思います。
 
コロナの時期には難しいかもしれませんが、もしも就学前の学校見学の際に学習発表会を観れる機会があれば、ぜひ養護学校の発表会を見てみてほしいです。
 
子どもにとって一番良い居場所は、自分のことを認めて優しく受け入れてくれる場所です。
 
そして、その居場所には愛と熱意のある先生方の存在が必要です。
 
ぜひ自分の目で見て、学校ごとの雰囲気を感じてみてほしいです。
 
これからお子さんの就学先をお考えの方は、お子さんが一番自分らしく成長できる場所はどこなのか、ゆっくり考えてみてほしいです。
 
 

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