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障害児のショートステイとは?〜利用開始までに必要なこと〜

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こんにちは、重度障害児の母、たんぽぽ母ちゃんです。
 
重度障害のあるお子さんをお持ちの方は、ショートステイという福祉サービスをご存知ですか?
 
ショートステイは泊まりがけでお子さんを預けることのできる福祉サービスです。
 
今回はショートステイを利用するための手順や利用方法、我が家の体験をご紹介します。

障害児のショートステイとは?〜利用開始までに必要なこと〜

◯ショートステイとは

ショートステイ(短期入所)とは、一時的に施設に障害のあるお子さんを預かってもらえる福祉サービスです。
 
月に何日まで預けられるかは、受給者証の支給日数により異なります。
 
支給日数は障害の程度や必要度により、また自治体によっても変わってきますが、お子さんだと月に1週間程度の支給になる場合が多いようです。
 
我が家でも現状はレスパイトとしての利用がほとんどのため、支給日数は7日になっています。
 
その他、ショートステイには30日以上連続して利用できないなどの決まりがあります。
 
両親の病気や事故など、やむを得ない理由がある場合には、申し立て書(理由)を提出することで、連続での理由も可能なようです。
 

◯ショートステイをできる施設とは?

ショートステイは、専門の施設の他、入所施設の一部や、生活介護などの福祉サービスの事業所と併設して設けられているものなどがあります。
 
専門の施設では、大型のもの以外にも、民間を改装したようなアットホームな事業所もあります。
 
我が家のように医療行為が必要なお子さんでは、一般の事業所の利用は難しく、大型の病院併設の入所施設のショートステイの枠などを利用するしかありません。
 
我が家で通える場所は、車で30分以上かかる場所2箇所だけでした。
 

◯ショートステイを利用するまでの手順

※短期入所の支給を受け、障害福祉サービス受給者証を発行してもらう。
  1. 【探す】相談事業所でショートステイの事業所を探す
  2. 【問合せ】施設に直接電話し、見学の予約をする
  3. 【見学】施設見学をし、話を聞く
  4. 【体験】1時間〜半日程度の体験をする
  5. 【契約】契約書や既往歴等の書類を書く
  6. 【予約】利用日の予約をする
  7. 【利用】利用時には福祉サービス受給者証、印鑑等が必要

※短期入所の支給を受け、障害福祉サービス受給者証を発行してもらう。

 
ショートステイを利用するには、まず「障害福祉サービスの受給者証」を持っている必要があります。
 
まずはお住まいの市町村の障害支援の窓口に行き、ショートステイを利用したいことを伝えましょう。
 
聞き取りの話しをしたり、必要書類をいくつか提出すれば、数日~数週間後には受給者証が届き、ショートステイが使えるようになります。
 

①【探す】相談事業所でショートステイの事業所を探す

ショートステイの施設は相談事業所で探してもらいましょう。
 
相談事業所では、条件を伝えればお子さんに合った施設をピックアップしてくれます。(良い職員さんに当たれば長期に渡ってサポートしてくれ、親身に話を聞いてくれます。)
 

②【問合せ】施設に直接電話し、見学の予約をする

 
施設に直接電話をし、まずは見学の予約をします。(面倒ですが、見学・体験のステップはかならず必要なようです。)
 

③【見学】施設見学をし、話を聞く

 
実際に施設に出向き、見学をします。
 
担当の方が施設の案内や説明をしてくれます。
 

④【体験】1時間〜半日程度の体験をする

 
見学とは別日で、体験をします。
 
私が利用した場所では体験で母親が離れる必要はなく、一緒に部屋で1時間ほど過ごして終わりました。
 
この時に食事の方法など、細かい注意点を伝えておくとよいでしょう。
 

⑤【契約】契約書や既往歴等の書類を書く

 
体験が終わったらようやく契約することができます。
 
契約書に記名や押印をし、その他にも既往歴や普段の生活リズム、アレルギーなど、細かい情報を沢山書いて出さなければならない場合が多いです。(見学時にもらっている場合は自宅で書いて持参します。)
 

⑥【予約】利用日の予約をする

 
契約が終わったら、ようやく利用予約ができます。
 
ショートステイは入所できる人数が少ない場合が多いため、1ヶ月前からの予約になることがほとんどです。
 
予定がある場合やどうしても預けたい場合には早めに理由も伝えておきましょう。
 
理由によっては優先してもらえます。(冠婚葬祭など)
 

⑦【利用】利用時には福祉サービス受給者証、印鑑等が必要

 
利用時の持ち物は施設によって異なりますが、福祉サービス受給者証印鑑は必ず必要になります。
 
持ち物は基本的には衣類やオムツなど、生活に必要なものは持たせます。
 
食事は基本は施設側から出ますが、必要なものがあれば持たせます。
 
お風呂に入れるかどうかも施設によります。
 
医療型の場合は入所前に医師による診察があります。
 

◯ショートステイでの生活

ショートステイでの生活の仕方は、基本的にその施設によります。
 
アットホームな施設であれば、イベントや制作活動、お散歩などを楽しむこともできるでしょう。
 
医療型のような大型施設では、介護がメインになるため、自由な活動は難しいかもしれません。
 
施設によっては保育士も在中している場合もあるので、プレイルームで遊ぶこともできます。
 
うちの子が契約しているショートステイ先は、医療型の大型施設が3箇所ですが、過ごし方はそれぞれ違うようです。
 

◯我が家の契約したショートステイ施設

我が家の契約したショートステイ先は3箇所で、全て大型の医療型入所施設です。
 
参考までに、以下に特徴を載せておきます。
 

①普段通院している病院

普段通院している子供総合病院では、医療病棟でショートステイを受け入れています。
 
病院の相談室などでショートステイを利用したいということを伝えれば契約し利用できます。
 
小児リハの受診と、小児リハビリの先生からの許可が毎年必要になり、一年ごとに契約更新が必要です。
 
病棟では入浴は週3回、月水金のみです。
 
バスタオルや着替えやオムツ、薬やシリンジなどの医療品も全て持参です。
 
3日を超える場合は洗濯もしてくれます。
 
保育士は在中していますが、主に動ける子やショート以外の子につくようで、息子はほとんどの時間をバギーの上で過ごしているようです。
 
人手も足りない様子で、お迎えに行くといつもナースステーションの前にバギーが集められ、みんなで歌のDVDなどを見ています。
 
普段かかっている病院という安心感もあり、普段はこちらをメインに使っています。
 

②障害者の医療型入居施設

病院併設の障害者入居施設の数床をショートステイ用に開放しています。
 
施設は山の上にあり、景色は良いですが冬場は道が悪く、行くのは大変です。
 
施設自体も広く、棟が何階かに分かれています。
 
知的の男性の方の入居棟、女性の方の入居棟、医療ケアが必要な方の入居棟といった感じです。
 
子どものショートステイを受け入れているのは、このうち医療ケアが必要な方の棟です。
 
中は病院の入院棟と同じような雰囲気で、その中でもナースステーション近くの個室や空きベッドに入る形になります。
 
保育士も在中しており、昼間はほぼ一対一で遊んだりもしてくれているようです。
 
こちらの施設は看護師さん方の雰囲気も良く、子どもが入院すること自体珍しいようで、たまに利用すると息子のこともとても可愛がって下さいます。
 
ご飯も美味しいのか、食べさせ方が上手なのか、普段外で警戒して食べない息子もご飯を食べるのが不思議です。
 
自宅から40分ほどと距離が遠いことと、ベッド数が少なくなかなか予約が取れないため、あまり利用することはありませんが、安心して預けられる施設です。
 

③障害者の医療型入居施設

②と同じ系列の施設で、病院併設の障害者入居施設です。
 
息子が普段かかっている子供総合病院とも関わりがあるようで、子供総合病院の元院長先生が、こちらの施設の院長先生になられていました。
 
また小さい頃から数年見ていただいた神経科の主治医もこちらの病院に移られたそうです。
 
息子のことを分かっている先生がいるという点では安心感がありますが、問題は人手です。
 
こちらの施設ではどうも人手が足りない様子で、他の病棟の見学の際にもオムツを変える余裕がないのか病棟内が便の匂いがしたりと、あまり良い印象がありませんでした。
 
息子も数回は利用したのですが、一度お尻を真っ赤にかぶれさせて帰ってきてからは利用をやめています。
 
②の施設と距離的には変わらないものの、親戚の家が近い点などは高ポイントだったのですが、オムツを変えてもらえないほどの人手の足りない場所にはなかなか預ける気にはなりません。
 
 
※②と③の施設は一度契約してしまえば毎年更新されるので特に手続きは必要なく、利用したいときに電話をして予約するだけです。
 

◯ショートステイを数カ所契約する意味

ショートステイは空きが少なく、緊急時に利用したい時には何箇所か契約しておき、空いている場所を探す必要があります。
 
我が家でもそのために数カ所契約したのですが、実際は急な利用は空きがなく、ほとんど利用不可能な状態です。
 
もしも本当に緊急な状況(親が倒れるなど)になった時はショートではなく、病院の社会的入院の枠を使うことになると思います。
 
それでも、兄弟の行事や結婚式など、事前に予定が分かっている場合には、何箇所かに電話をして予約しておくと安心です。
 

◯ショートステイの注意点

予約後はベッド調整のため、返事がすぐもらえるとは限りません。(1週間ほどかかることもあります。)
 
1ヶ月ほど前から余裕をもって予約しておくと良いでしょう。
 
また病棟で病気等が流行った場合は予約していても利用ができなくなることがあります。
 
お子さんが入所中に熱を出した場合も迎えが必要です。
 
確実に預けられる保証がないこと、急にお迎えが必要になることを考えると、お子さんをショートに預けての遠方への旅行などは難しいかもしれません。
 
お互いの両親(じじばば)が近くにいない我が家でも、それが悩ましいところです。

まとめ

ショートステイは不便な点も多々ありますが、それでも我が家ではとても助かっています。
 
使い始めたきっかけは、3人目が欲しいと思ったことでした。
 
安心して3人目を生むために、それぞれ30分以上かかるショート施設に何度も足を運び、だいぶ時間がかかって3箇所の契約を終えました。
 
当時フルタイムで仕事をしていましたので、平日に何度もお休みを貰うのはなかなか大変で心労もありました。
 
1箇所ごとに伝えなければならないことも多く、書類も大量。本当に大変でした。
 
しかしそのおかげで、息子の預け先の選択肢が出来たことは本当にありがたく心強いです
 
障害のある我が子を連れてのショート施設探しや契約までの手続きは、なかなか大変だと思います。
 
しかし、一度契約してしまえばそのあとは定期的に利用するだけです。
 
これからショート先をお探しの方は、まずは1箇所契約してみて、必要に応じて増やしていく形が良いのではないかと思います。
 
また同じような施設でも、働く職員や雰囲気によって、お子さんに対する接し方も違い、お子さんによって合う合わないもあります。
 
施設内の様子は実際に見学体験してみて、親が自分の目で見て確かめることが重要だと思います。
 
お子さんの将来のためにも、ショートなどの福祉サービスの利用に慣れておくことは大切です。
 
色々と大変ですが、少しずつ頼る場所を増やしていってくださいね。
 
デイサービスやヘルパーも、普段から利用しておくと急に何かあったときに頼れる場所になることがあります。
 
利用していない方は、こちらも利用を検討してみてください。
 
 
 
障害福祉サービスの事業所を探す時には、相談事業所を利用すると良いですよ。
 
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