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障害児用バギー(手押しタイプの子供用車椅子)の選び方

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こんにちは。重度障害児の母、たんぽぽ母ちゃんです。
 
身体機能の障害を持つ肢体不自由児のお子さんの場合、移動にはバギーとよばれる、介助者が押すタイプの子供用車椅子が必要になってきます。
 
我が家の長男も重症心身障害があるため、2歳頃からバギーを使用しています。
 
当時、急にバギーと言われても情報も少なく、何をどう選んで良いのかが分かりませんでした。
 
お金のこと、補助金のことも難しく、一人で悩んで苦労したことを覚えています。
 
今回は、我が家のバギー選びの体験から、特に重度障害児向けの障害児用バギーの選び方を紹介していきます
成長に合わせてサイズアップしていくバギーですが、我が家では2歳代と5歳代、6歳代に学校用に追加で2台と、全部で4回バギーを作成しています。
 
毎回それぞれ違うタイプのバギーを作ってきたので、それぞれの特徴やメリットデメリットを踏まえて選び方を紹介していきます。
 

◯障害児用バギーとは

「バギー」とは、車椅子の仲間で「バギー型車椅子とも言います。
 
一般のベビーカーとは異なり、首が座らなかったり座位が取れないお子さんでも乗れるよう、クッションベルトヘッドレストで身体を支えられるしくみになっています。
 
またベビーカーよりもタイヤの動きがスムーズで操作性が良いのも特徴です。
 

◯障害児用バギーの種類と特徴

バギーは各メーカーから様々な種類が出ています。
 
座位が取れるお子さんであればコンパクトな車椅子型か、通常のベビーカーでもしばらく代用できるでしょう。
 
早くからバギーの作成が必要になるお子さんでは、RV pocketのような形の、ヘッドレストやベルトがしっかりついたものが一般的です。
 
手押し型バギーの種類は、主に以下の種類に分けられます。(右側は参考価格で、付けるオプションにより変動します。)
 
  • 大車輪のあるもの 82,700
  • 小車輪だけのもの 81,000
  • リクライニング式 114,000
  • ティルト式 128,000
  • リクライニング・ティルト式 153,000
障害の程度に合わせて、ティルト式にするかや医療器具を積むための荷物台を付けるかなど、使い方に合わせてバギーを選んでいきます。
 
業者さんと打ち合わせをする中で、障害に合わせておすすめのバギーを教えてもらえるので、話し合いながらバギーの種類やオプションを決めていきます。
 
基本的にはお子さんの身体に合わせて、座面の部分などは全てオーダーメイドで作ることになります。
 

◯障害児用バギーの選び方

初めはバギーの選び方も分からないと思います。
 
私の経験から、障害児用バギーは以下の点を考えて選ぶと良いと思います。
 
  • 車の乗せ下ろし
  • 普段の荷物の量
  • オムツがえの場所や頻度

・車の乗せ下ろし

バギーを車の荷台に積んで持ち運ぶ場合は、軽さを重視した方が良いでしょう。
 
また軽自動車ではバギーを折り畳んでからでないと荷台に積めない場合がほとんどなので、折り畳みやすさも重要です。
 
我が家も現在は福祉車両ですが、初めは軽自動車で毎回折り畳んで持ち運んでいたので、軽さと畳みやすさはとても大事だと感じました。
RVポケット
2歳の時にはRV Pocketの軽量で折り畳みしやすく、なるべくコンパクトになるものを使っていました。
 

・普段の荷物の量

サクションや酸素などの医療器具を持ち歩かなければならない時は荷台のあるタイプを選ぶと便利です。
 
我が家も一時期サクションが必要だったこともあり、2台目を作る時には荷台のあるタイプを作ってみました。
レストワゴン
レストワゴンは荷物がたっぷり乗せられるので、買い物時にも便利です。
 
またレストワゴンは座面が高く、お子さんの座る位置が高くなるので、乗せ下ろしもしやすいです。
 
しかし、重いのと折り畳んでもあまりコンパクトにならないのがデメリットで、荷台に積む動作は大変になりました。
 
当時乗っていたmoveには上も横幅もギリギリでしたが乗せることができました。
 

・オムツがえの場所や頻度

お子さんが小さいうちはオムツ替えも備え付けのベビーベットでできるのですが、3歳以降はそれも難しくなります。
 
長時間バギーで出かけた時などに、近くに大人用のベッド付きトイレがない場合、バギーの上でオムツを替えるといったことが多くなります。
 
バギーのが背もたれが倒れてフルフラットになるものを選ぶと、お子さんの急なオムツ替えにも対応できます。
ティルト式バギー
ティルト式(座面の角度を保ったまま後ろに倒せる機能)は、正直うちは無くても良かったと思いますが、バギーで過ごす時間の長く、自分で身体の位置の調整が難しい方は、通常のリクライニングよりティルト式で倒したほが楽に過ごせるようです。
 

◯障害児用バギーを作る時にかかるお金

バギーはオーダーメイドのため、全部で30万円ほどの金額がかかります。
 
しかし、障害者手帳を持っている方であれば申請によりかかる負担は1割で済むため、実際に払う金額は3万円ほどです。
 
ちなみに、補装具・日常生活用具の利用者負担の月の上限額は決まっていて、うちの市の場合だと37200円です。
 
そのため、学校に上がる場合など、一度に複数台のバギーを作る場合や、他の工房椅子や装具などを作る場合はまとめて作っておくと良いです。
 
バラバラに申請すると毎回3万円かかっていたものでも、一度に申請すれば上限額以上はかからなくなるので安心です。
 
ちなみに対象となるのは支払った月なので、別の業者でバラバラに製作した場合は、支払いが同じ月になるよう調整してもらいましょう。
 
代理受領(市から業者に足りない分を払うしくみ)の制度によって、基本的には業者に1割負担分の金額だけを払えば良いしくみになっています。
 
もし複数の業者にそれぞれ1割負担金を払ったとしても、支払い月が同じなら、申請によって負担上限額以上は後日市からの振り込みで返ってきます。
 

◯バギーが出来上がるまでに必要な申請と手順

バギーを作る際には、まず先に自治体に日常生活用具給付の申請をしなければなりません
 
バギー作成時には病院や業者からも説明があると思いますが、以下に申請から納品、給付までの大まかな流れを載せておきます。
 
※まず業者と打ち合わせ、どんなバギーにするかを決める。
  1. お住まいの自治体(市町村)に申請
  2. 自治体より、日常生活用具給付券の交付
  3. 給付券が届いたら、業者にTEL
  4. 業者に給付券を渡し、契約
  5. 病院(整形科)での診察と仮合わせ
  6. バギー納品1割負担金支払い
  7. 領収書・申請書を自治体に提出
  8. (自治体から業者へ公費負担金の支払い)

◯自費で購入する場合

バギーを製作する方は、ほとんどが障害者手帳をお持ちの方だと思います。
 
しかし、中には身体には異常がないのに歩けない、歩こうとしないといったお子さんもいるようです。
 
その場合、2万円前後で自費でバギータイプの少ししっかりした車椅子を購入することもできます。

ベビーカーよりは耐久性や操作性も良くなるので、検討してみても良いかもしれません。
 
また、デイ用に急に複数台のバギーが必要になることもあるかもしれません。
 
その場合はデイや学校、病院などで、お下がりのバギーを探してみるのも良いかもしれません。
 
お下がりでも、PTさんや業者さんに頼めば身体に合わせて調整してもらえますよ

まとめ

バギー製作は手順も多く、申請から出来上がるまでは3ヶ月から半年ほどかかる場合もあります。
 
面倒くさくて大変だと感じるかもしれませんが、一度申請してしまえば後数年は楽です。
 
ただし、実際に来てみたら車に入らなかった!などと後から後悔しないよう、事前に見本品を試すなど、しっかりシュミレーションしてから購入しましょう。
 
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