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障害児の将来の入所施設、グループホームについて考える

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こんにちは、重度障害児の母、たんぽぽ母ちゃんです。
 
お子さんに重度の障害がある場合、将来の預け先や入所施設について不安に思われると思います。
 
今回の記事では、障害のある人の入所施設について、入居の基準やどうしたら入ることができるのかなどを紹介、考察していきます。
 
お子さんがまだ小さい場合も、早めに心構えをしておくことが大切です。
 
グループホームについて知らなかったという方は、この機会に一緒にお子さんの将来について考えてみて下さい。
 
障害のある子の人生について、大まかな概要が知りたいという方は、こちらの記事にまとめていますのでご覧ください。
 
まず、障害のあるお子さんが将来、仕事に就けるのかどうかが気になる方もいらっしゃると思います。
 
障害のある人の就労は程度によってある程度決まっており、就労パターンは3種類あります。
 
〈障害者の就労3パターン〉
  1. A型就労…雇用型就労。企業の障害者枠などに就職。
  2. B型就労…非雇用型就労。障害者向け就労施設などで働く。
  3. 生活介護…生活介護施設に通う。軽作業やレクリエーションなどをして過ごす。(デイサービスの延長のようなイメージ)
これらの就労に就く場合、条件としては自宅から通うか、グループホームから通うようになります。
 
障害者入所施設に入った場合は基本的に就労はできず、施設内で過ごすことになります。
 

◯障害児の将来の預け先は?

次に、障害のある人の預け先や入居施設ごとに生活パターンを見ていきます。
 
障害者手帳を持つ障害者がどこで暮らすかの選択肢は以下の3つです。
 
  1. グループホーム
  2. 障害者入所施設
  3. 在宅

①グループホーム

グループホームは障害のある人が複数人集まり共同生活を送る福祉施設です。
 
〈グループホームの特徴〉
  • グループホームから就労に通うことができる
  • ヘルパーや支援員が在中し、日常生活を支援してくれる
  • 家事などは世話人が行ってくれる
  • 比較的アットホームな雰囲気で暮らすことができる
グループホームを「」とし、就労先へ通うことができます。
 
主に「共同生活援助」という障害福祉支援です。
 
生活支援員が在中し、夜間の見守りから入浴や日常生活のサポート、ガイドヘルパーを利用した就労先への送迎、余暇活動(買い物やお出かけ)なども行えます。
 
掃除や洗濯、食事の準備などは世話人と呼ばれる職員が行います。
 
普通の家型の施設で5〜6人の少人数で暮らすアットホームなグループホームや、アパートのような大きめの施設もあります。
 
土日は自宅にもどる、というような利用方法も可能です。
 
様々な法人や事業所が運営しているものの他、親の会や数人の親御さんが集まり共同で建てたグループホームもあります。
 
入所施設は一度入ると退居することはほとんどないため、空きはほとんどない状況です。
 

②障害者入居施設

障害者入所施設の場合は、入所したら就労には通えないのが特徴です。
 
施設の入所基準や種類は知的、身体など障害により分かれている場合が多いです。
 
障害者入所施設は、◯◯の里のように大きめの施設が郊外に建てられている場合が多い印象です。
 
また胃瘻や経鼻経管をはじめとする医療行為が必要な人の場合、病院に併設された医療型入居施設に入る必要があります。
 

③在宅

これまでどおりに自宅で生活する場合、ヘルパーなどを使いながら、就労施設や作業所に通います。
 
余暇や通院もガイドヘルパーに付いてもらい出かけることができます。
 
重度の場合、重度訪問介護の支援を使い、在宅で介護を行い、生活介護の作業所などに通うか、自宅で過ごします。
 
ショートステイのサービスを使えば、月の何日かを施設で過ごすこともできます。
 
 
在宅であればストレスなく生活することができますが、親が急に何かあった時の対応を考えておく必要があります。
 
また、入所施設には空きがないと入れないため、申し込みをしておいて、空きが出るまで数年自宅で過ごすという方も多いようです。
 

◯グループホームは簡単には入れない!?

親心としては、我が子にはなるべく温かい家のような雰囲気で生活して欲しいですよね。
 
そんな良いグループホームも中には存在しますが、入所施設自体が少ない現状、人気のある施設は埋まってしまうのが当然です。
 
グループホームでは家として入居するわけですから、退居が出るとすれば入居者が亡くなるか歳を取って医療型に移動するなどしなければ空きが出ません。
 
そのため、現状ではグループホームはとても入居が難しいものになっています
 
入所型施設も同様で、何年も空きを待つことになる場合もあります。
 

•福祉サービスの地域格差

また地域によって福祉の格差も大きく、田舎にいくほど選択肢は限られるでしょう。
 
現在お子さんが小さい場合、将来を見据えて居住地も考えたほうが良いかもしれません。
 
実際に我が家でも、主人の実家の側(少し田舎)に住むのを諦め、大きな病院と福祉施設の多い現在の土地(札幌周辺)に家を建てました。
 
これから家を建てるという方は、このことを少し頭に入れておくと良いでしょう。
 
福祉は日々変わっていきますが、需要の多い都会に福祉施設が集中するという状況はあまり変わらないのではないかと思います。
 

◯グループホームを作る?

息子が養護学校に上がる前、同じデイサービスのママ友と、真剣にグループホームを作ることを考えたことがあります。
 
グループホームを気の知れた親数人でお金を出して建てないか、という話です。
 
たしかに気の知れた人同士であれば共同生活もより良いものになるでしょう。
 
しかし、我が子と他の子は病状も異なり、介護の度合いも異なります。
 
制度上も看護師を入れる入れないでも、医療行為が必要な子とそうでない子を一緒にするには課題が多く、難しそうだということが分かりました。
 
そのうち息子も大きくなり、グループホーム設立が現実的でないこと、息子の発達の現状から、今では医療型の入居施設に入れるのが一番安心なのかなと考えています。
 

◯グループホームで働いた体験より思うこと

グループホームについて調べている時、たまたま近所でグループホームの世話人の求人があり、時間帯もちょうど働きやすかったため応募しました。
 
仕事内容は世話人業務で、主にお掃除担当です。
 
そのグループホームは市の障害者の親の会が設立したものでした。
 
私はそこで一年働いたのですが、働く中で色々見えて来たことがありました。
 
まず、200人程度の親の会の中でようやく一棟グループホームを建てられたとしても、入居できるのは200人の中のたったの5人
 
しかも入居者は親の会の会長など幹部のお子さんたちで、入居時にもかなりの金額を払って入ったようです。
 
お金と権力が優先されるのはどこの世界も一緒だなと感じました。
 
また、第二の問題は働き手、人材です。
 
グループホームの管理責任者の話では、グループホームは建てるより維持していくほうがずっと難しいとのこと。
 
実際に福祉の現場はずっと人材不足です。
 
出入りも激しく、管理責任者もずっと頭を悩ませていました。
 
支援員やヘルパーの質も問題で、介護の世界には他の仕事でうまくいかなくて流れ着いたような「余り物」のような人が多い印象でした。
 
中には良い人もいるのですが、給与等の条件が悪く可哀想になります。
 
介護の職場では、条件の悪さや人間関係から、良い人から先に見切りをつけて辞めていくという悪循環があるようでした。
 
福祉の仕事自体、もう少し条件が良くならなければ良い人材も集まらないと感じます
 
個人の力ではどうにもならない課題です。
 
こんな現状の中、グループホームを運営、維持していくのはとても大変なことだと感じました。
 
グループホームは親の死後も子どもが住み続けるわけですから、急にグループホームが潰れた、なんてことはあってはならないわけです。
 
もう少し情熱があればグループホーム設立についても考えたかもしれませんが、実際に内情を知り、その運営の難しさを痛感し、断念したのでした。
 
とはいえ、実際に個人でグループホームを建てられている人もいます。
 
簡単ではありませんが、我が子のためなら頑張れるという方は考えてみても良いかもしれません。

まとめ

グループホームや入居施設には18歳から入ることが出来ます。
 
ほとんどの場合は高等部くらいから施設探しを始め、希望の施設に申し込みをするようです。
 
グループホームで出会った親御さんや、息子の学校の卒業生の親御さんの話を聞くと、みなさんが言うことがあります。
 
「そんなに小さいうちから焦らなくても、結局はなるようにしかならない。」
 
いく先は自然と決まってくるよ、と言われます。
 
確かに、福祉も日々改善されてきていますし、グループホームもだんだんと増えてきてはいます。
 
入居施設について焦るのは、高校生になってからでも良いかもしれません。
 
お子さんに重度の障害がある場合、今出来ることは、ある程度福祉の整った地域に住むことを考えてみることと、将来どのような選択肢があるのかを知っておくことかなと思います
 
それ以外のことはあまり深く考えすぎず、不安になりすぎないことも大切です。
 
また普段からデイサービスショートステイヘルパーを利用し、福祉サービスを利用することに慣れておくことも大切です。
 
将来お子さんを自立させることを考え、少しずつ親も心の準備をしていきましょうね。
 
福祉サービスについては以下の記事をご覧下さい。
 
 
 
 
 
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