北海道で家庭菜園を楽しんでいる方は、北海道でオクラ栽培は難しいと思っていませんか?
高温を好むため、北海道では難しいといわれるオクラですが、まったく栽培できないわけではありません。
初期の温度管理さえ気をつければ、栽培自体はとても簡単です。
家庭菜園でも、よく日の当たる場所で育てれば、1株あたり10本程度は収穫できますよ。
この記事では、北海道の家庭菜園でのオクラの育て方やおすすめ品種をご紹介します。
1.北海道でのオクラ栽培のスケジュール
- 5月上旬 土起こし、石灰散布、堆肥と元肥投入、マルチ張る、育苗開始
- 6月上旬 植え付けor直まき、ビニールトンネル設置
- 8月上旬~収穫
オクラは高温を好むため、早めに土づくりを済ませ、マルチを張って土を温めておきます。
10℃以下だと発芽せず、発芽しても低温に当たると生育が停止してしまうため注意しましょう。
植え付け、もしくは直まきのあとは、ビニールでトンネルを張っておくといいでしょう。
なお、オクラは連作障害があるため、次の栽培までは2、3年あけます。
2.オクラの栽培方法2つ(育苗・直まき)と栽培開始時期
オクラは育苗、直まきどちらでも栽培できますが、直根性で移植を嫌うため、直まきをおすすめします。
育苗の場合は5月上旬にポットに種をまきます。オクラの育苗期間は1か月です。
直まきの場合は5月下旬以降に畑に直接種をまきます。
ちなみに、わが家では5月17日にトンネル栽培で種をまきましたが、無事に育っています。
また育苗と直まきどちらも試しましたが、成長具合は特に変わりませんでした。育苗は徒長したり枯れたりしやすく難しいため、直まきをおすすめします。
3.植え付け前の畑の準備
オクラは元肥が多いと実つきが悪くなるといわれます。そのため、化成肥料などの元肥は一般的な野菜よりも少なめにします。
土の準備
畑の準備は5月上旬ごろ、土を30センチほどの深さまで掘り起こし、堆肥、有機石灰、元肥を入れ耕します。
1平方メートルあたりの目安
- 堆肥を20リットル
- 有機石灰を4つかみ(150g)
- 元肥として化成肥料や鶏糞を1つかみ(30g)
なお、オクラの追肥は一番果を収穫するころ(8月上旬ごろ)に行います。収穫が始まったら、2週間に1回程度、1株につき1つかみほど肥料をやりましょう。
オクラの畝
オクラは加湿に弱いため、10~15センチほどの高さに畝をたてます。
4.オクラの育苗方法と植え付け方法
育苗する場合は5月上旬にポットに種をまきます。1つのポットにつき、4~5粒ほどまくといいでしょう。
発芽には15℃以上必要なため、暖かい室内で芽だしすることをおすすめします。
ちなみに、うちでは室内窓際で育苗しましたが、発芽後に曇り続きで見事に徒長。枯れてしまった株も多く、難しいと感じました。
加湿に弱いため、水分は少なめにしたほうがいいでしょう。
植え付けの際は、移植に弱いため根鉢を崩さないように植えつけます。うちのように徒長した場合、茎部分まで埋めるようにすると折れずに育ってくれますよ。上の苗は、かなりひょろひょろの徒長苗でしたが、それなりに育ってくれました。↓
5.オクラの種まき方法(直まきの場合)
直まきの場合は、最低気温が15℃以上になるころを見計らって種をまきます。北海道だとGW移行、5月中旬~6月上旬が適期です。
オクラは硬実種子のため、一晩給水させておくと発芽率がよくなります。
種まきの際は4~5粒をまき、種の厚さと同じくらいの土をかけてやります。
種まき後は、マルチ・トンネル必須です。
発芽までは10日ほどかかるため、土が乾くようなら水をやりましょう。
発芽してしまえば、よほど寒い日がなければ問題なく育ちます。
6.オクラの仕立て本数と間引き
本葉が2~3枚まで成長したら、生育のよい株を残し間引きします。
オクラは2~4本の密集栽培が可能で、本数を増やすと樹勢が抑えられ、かたくなるまでの期間が緩やかになる、全体の収量が増えるなどのメリットがあります。
北海道の場合はそこまで樹勢に困ることはないので、2本仕立てをおすすめします。地植えの場合、水やりをしなくてもよく育ちますが、トンネルがけで雨が当たらない場合、水切れにならないよう注意が必要です。
加湿に注意しつつ、葉がしおれるようなら水をやりましょう。
7.北海道でのオクラの収穫時期と収穫目安
オクラの収穫時期は、7月下旬~8月上旬から収穫が始まります。
開花からは3~5日、7~8センチほどの長さに育ったらハサミで切り取って収穫しましょう。
5角オクラの場合、開花から1週間程度、10センチを超えると固くなりおいしくなくなります。
なお、丸オクラなら硬くなりにくいため、15センチほどでもおいしく食べられますよ。
もしも大きくなりすぎてしまった場合には、わが家ではカラカラになるまで放っておき、採種用にしてしまいます。
採種については別記事で紹介します。
オクラの収穫は9月中旬ごろまでで、気温が15℃を下回ると成長も緩やかになっていきます。ちなみに、オクラの花はとてもきれいですが、1日で枯れてしまう儚い花。見つけたときはぜひかわいく写真をとってあげてくださいね。
8.収穫したオクラの利用方法
収穫したばかりのオクラはみずみずしく、かすかにフローラルな香りがします。
細かく刻んで醤油、マヨ、かつぶしが定番ですが、少量の収穫なら、さっとゆでてそのままおやつにするのもおすすめです。
味と香りが似ている、おかわかめやツルムラサキと合わせてお浸しにするのもおいしいですよ。そのほか、めんつゆにつけて漬物にしたり、半分に切って肉料理に添えたりなど、使い道はいろいろ。
9.北海道のオクラ栽培におすすめの品種
北海道は夏が短いため、早生タイプのオクラがおすすめです。
こまめに収穫できない方は、大きくなっても硬くならない丸オクラがおすすめ。わが家は現在、丸オクラオンリーです。
まとめ
温度だけ気をつければ、北海道でもオクラを収穫できます。わが家の栽培では、2本仕立ての収量が合計22本でした。何株が植えれば、さらに収穫できますよ。
オクラ大好きのわが家は、毎年収穫したい野菜になっています。
トンネルは少し手間ですが、採れたてのオクラは格別です。ぜひチャレンジしてみてくださいね!